大西 純平

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「私には目の前の一人を救う使命がある」と自覚する

国際協力なんて言う主語のでかい話をすると大体人間は物事を単純化して数値化して判断しようと考えてしまいます。「カンボジアには何万人の絶対的貧困層の人がいて」だとか「識字率が何%で」だとか、そのように一つのデータとして考えます。それはある意味で正しく、また、効率的なことです。彼らの出発点は人を助けたい、という思いから始まってはいます。しかしながら、そのように単純化したとき、感情は消え、職務遂行だけが残ると思います。私は人を助けるとは幸福を与えることだと思っています。確かに貧困から脱し、教育を受けられることは幸福かもしれません。しかし人間が一番幸福だと思えるのは苦境に立った自分を懸命に引き上げ、励ま…