ヒストリー

私は、岡山県で生まれブラジル人の母とペルー人の父との間に生まれました。三歳まで岡山で過ごし、親の都合で都会に引っ越しました。

12月に差し掛かった小学校4年生の頃、親戚もいない異国での生活に疲れた母に連れられ、一年という期間ブラジルで過ごすことになったのです。もちろん日本で生まれ育った私から見てブラジルは異国でした。言葉も分からず、ブラジルの公用語であるポルトガル語を覚えることから始まりました。幸いにも日本語学校でJICAのボランティアで来てた先生にポルトガル語を教えてもらう機会を作ってくれました。そうやって一年は終わりましたが、母の孤独や寂しさは未だ癒えず、結果として大学を卒業するまで住みました。

中学生になる頃にはポルトガル語も少し苦手ながらも問題なく使えるようになっていき、学校生活も安定していきました。友達も出来て、放課後学校内での英語教室や水泳スクールに通いながら勉学に励み、中学を卒業しました。

高校になると、中学の友達とは別のところに行ったため、友達もいないと思っていたのですが、同じボーイスカウト団所属の友達がクラスメイトだったので、少しずつ仲良くなっていきました。高校での授業は中学とは全く違う方針で、社会問題含めた地理の授業などは作文方式でのテストだったので、よく考えさせられる学生時代でした。

絵を描くのが好きだったのもあり、建築学を学ぼうとサンパウロ州内の大学に通うことにしました。驚くことに同じ学科に高校で仲が良かった友達もおり、大学の５年間ずっと一緒に時に徹夜や夜泣きすることもありました。