子供達と『同じ目線』で話せてますか?

あなたにとって、目の前の子供たちはどう映ってますか?

 あなたは目の前の子供達にとって、どう映っているでしょうか。親、兄弟姉妹、従兄弟、先生、年上の学生のお兄ちゃんお姉ちゃん、子供たちにとってはさまざまにあなたが映っているでしょう。では、あなたにとってはどのように目の前の子供達は映っているでしょうか。これもまた、様々な関係であるでしょう。

 どのような関係であっても、子供達と関わるうえで忘れてはいけないのは、子供達は1人1人意思や個性がある1人の人間であるということです。『何を、当たり前のことを?』と思われているかもしれません。しかし、多くの人はこのことを理解して子供達と接することが出来ているとはいえません。

子供たちの意見

 『お母さんのいうことが正しいんだからいうことを聞きなさい』『危ないから触らないで、私がやるからね』『~ちゃんは偉いね』このような言葉は皆さんも一度は子供のころによく言われてきたんではないでしょうか。私の趣味は子供ボランティアなので、子供達と接する機会も多く、実際このような言葉をよく聞きます。

 しかし、『子供扱いすんなよ』『赤ちゃんじゃない』『一人で出来るよ』このような言葉も子供達からよく聞きます。このような反応が返ってきたとき、あなたはどのように対応するでしょうか。その際に、子供が言っていることだと軽く受け止め、否定してしまう人もいます。すぐに子供達の意見を肯定し、すべてを認めてしまう人もいます。しかしながら、どちらとも本当に子供達に向き合っているといえるでしょうか。私の考えは『NO』です。

本当の意味で『同じ目線』に立つということ

 結論から書かせていただきます。子供達と『同じ目線』に立つということは、子供たちと『一緒に悩む』、『一緒に考える』、『一緒に喜ぶ』ことであると私は思います。

 子供達のすることを全て否定して、大人たちの考えを強要することは、子供たちの主体性を奪ってしまいます。また、子供達のすることを全て肯定して、好きなようにやらせることも、子供達の将来に対して、無責任であるでしょう。子供達の悩みに対して、同じように悩み、考え、乗り越えたときに一緒に喜ぶことが子供達の目線で立つということです。

一緒に悩み、考え、喜んだ経験

 私はキャンプボランティアを通じて、一緒に悩み、考え、喜んだ経験をしました。

 そのキャンプボランティアでは、子供たちと大学生が3つのグループをつくり、各グループで調理をしました。1つ目は子供達には危ないからといって大学生主体で調理するグループ、2つ目は子供達に何でも経験させようとなんでも任せてしまうグループ、3つ目は子供達と調理する前に危険などを全部共有したうえで役割を一緒に考えたグループでした。

 キャンプ終了後、子供達の成長を見比べてみると大きな違いがみられました。1つ目のグループは、子供達はあまり大きな経験が得ることが出来ませんでした。2つ目のグループは、なんでも好きにやってしまったため、グループが最後までまとまりませんでした。3つ目のグループは、それぞれが経験を得ることが出来つつ、グループの中の良さは一番でした。一緒に悩み、考え、喜んだおかげで、主体性を保ちつつ、大学生と子供たちのコミュニケーションが取れていたのが一番の影響であると思いました。

目の前の子供達とどう向き合っていくか

 子供達の意見を全否定でも、全肯定でもいけない。子供たちと『一緒に悩む』、『一緒に考える』、『一緒に喜ぶ』ことが本当の意味で、子供たちと『同じ目線』にたつことであるという私の考え方をいかが感じられたでしょうか。

 この記事が、本当の意味で子供達と『同じ目線』とは何かということを考えていただくきっかけになれればと思います。

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