桜と青い空から薫る甘い匂いの季節は足早に過ぎ去り
忙しなく、目まぐるしく、時間は流れていく。
新しい環境に身をおく人も、学年を一つ飛ばして久しぶりの再会を果たす人も
みんな同じ春の風に背中を押され、今までとは違う日々が始まった。
4月の柔らかい空気、まだ肌寒い夜。
小説の中の様な春とは程遠く、少し袖を捲る4月を過ごしている。
新学期、いつの間にか大学も後半戦、どちらかというと終盤戦。
1ヶ月たった大学は、丁度知り合い全員に挨拶を済ませ
教室の感情は怠惰、外に出れば空は紅い
「俺たちは何になるんだろう」
放つ言葉は宙を漂い、カケラ程の未来も定まらない。
将来の話ではなく、これは一年後の話。
やりたいこと、達成したいこと、
そんな事をテーマにすると大きく壮観なものを描かなきゃいけないイメージ
でもまあ、それもいいけど
「これだけは達成したい」事は一つだけ
「一年後の今日も大切な人達と笑っていたい」
単純だけど忘れがちなこと、今ある幸せは永遠じゃない
大切なものは変わっていく、守りたいものが変わっていく。
別れるために出会った仲間はいないけど、でもこのままずっと居られない気もして
変わっていく環境、追いつけない心
夢があればあるで、辛いのもわかってて
だから、不安を殺して騒ぎ明かしても、帰り道に未来が怖くなってく
別れるために出会った仲間なんていないから、ずっと一緒にいたいと思うから
幸せや喜びは半分分けてやるけど、悲しみや苦しみは分けてやるつもりはない。
どんな未来を選んでも、お互い輝いていよう
あれは俺の仲間だと自慢しあっていたい
大切にしている想いは変えず、守っていきたいものも変えず
変わっていく中で、変わらないものを。
矛盾してていいから、
迷わないことが、間違わないことが、強さじゃない
最後に残るのは集めてきたものではなく、与えてきたもの
自分以外の誰かのために。
