8.31KRUSHタイトルマッチ終えて。

先ずは正直に今回のK-Jee選手とRUI選手のタイトルマッチには色々複雑な想いがあった。

何故か?

今回タイトルを争った2人には並々ならぬ想いがあった。

2人とは10年来の親友でもあり、兄弟の様な関係でもあり、一言では言い表せない関係。

私が現役時代2人とは皆が何者でも無い只のアマチュア選手だった時からお腹空いたと言いながら計量に一緒に行ったりセコンドに付いて貰ったり、プライベートでも遊んだり、バイトが一緒だったりして常に一緒に居た。

そんな2人がタイトルマッチに辿り着いた時は正直嬉しかったし誇らしかった。

でも刻一刻とタイトルマッチが近づくにつれ嬉しい反面見たく無い。

そんな想いが渦巻いていった。

2人が殴り合いしてる所を見れるんだろうか、、、

あの2人の試合じゃ無ければ思い切り応援出来たのに。

そんな事を考え自問自答している日々だった。

しかし今はK-Jee選手をジムの代表として支える立場、そんな事も言ってられない。

最終的にそう思う様にしていた。

そして2人の生き様をリング下から見届ける覚悟を決めた。

そして試合当日K-Jee選手と一緒に会場入りした。

会場入りしてから少ししてRUI選手とも目が合っていつも通りに手を振ってくれ安心した。

頑張ってと言いたかったけどその場はグッと堪えた。

そうこうしている内にK-Jee選手のアップが始まり試合の時刻を迎えた。

集中していい表情だった。

いつも通り、近くに居る人が喉が乾く猛獣の檻に入れられた様な殺気もあった。

色んな想いを振り切って覚悟を決めてプロとして感情を作ったのだろう。

それはきっとRUI選手も同じだったと思う。

入場の時、2人の煽りVを見た時はやっぱり心が揺れた。

そしてK-Jee選手の入場を迎えた。

RUI選手の入場時もK-Jee選手の入場時も懐かしい聞き慣れた声が沢山聞こえた。

嬉しい時間だった。

入場も終わり、リングの中央で2人が向かいあった私の緊張感はMAXだった。

いよいよ始まる。

遂に勝ち負けが付く。

私の中で2人の10年間が駆け巡った。

そしてゴングが鳴り1Rが始まった。

最初目に付いたのはRUI選手の覚悟だった。

K-Jee選手を倒して超える。

その思いを強く感じた。

今まで見てきた中で昨日が最も強いRUI選手だった。

そうはさせないとK-Jee選手も必死で攻撃をしている内にあっという間に1Rが終わった。

セコンドに帰って来た時K-Jee選手の息遣いや表情を見てどれだけRUI選手が強くなっているかが感じ取れた。

そして2Rが始まった。

2Rも最初は一進一退の攻防だった。

そして中盤を迎える少し前、K-Jee選手の右のストレートが効いてRUI選手がダウン。

一瞬我を忘れて喜んだがすぐに我に戻り倒れるRUI選手を見て立たないでくれもう終わってくれそう思った。

そうしたらもう殴り合う2人を見ないで良いと思った。

RUI選手は立ち上がりファイティングポーズを取り試合が再開された。

かなり効いていたと思うがRUI選手は懸命に攻撃を繰り出し取り戻そうとしていた。

K-Jee選手は効いている所を見逃さず畳み掛け2度目のダウンを奪い勝利した。

負けて横たわる敗者と勝って祝福と観客の注目を浴びる勝者。

リングの上では残酷な迄の現実があった。

少しするとRUI選手が私の元に来てくれ手を差し伸べてくれ、2人で抱き合った。

その瞬間終わった安心感と開放感そして2人への想い色んな感情が混ざり合い号泣してしまった。

2人の試合が終わって改めて思うのはK-Jee選手とRUI選手で重量級を引っ張っていきお互いにK-1を更なる高みに到達させて欲しい。

次にK-Jee選手のマイクでもあったがK-1福岡大会の開催実現。

開催されたら2人はきっと福岡大会の中心に居る事だろう。

今回の2人の試合をキッカケに九州の選手は確実にレベルアップしていくだろう。

今回は本当に感動するいい試合を見せて貰えた。

正直な想いを書かせて頂きました。

試合前にSNSに色んな想いを書こうかと思いましたが少し書いては消す。

何度もそんな事を繰り返しました。

始まる前に色々書いても薄っぺらくなるそう想い辞めてました。

今回試合も終わり、K-Jee選手からの後押しもあり書かせて貰いました。

2人の試合が見て頂いた皆様の記憶にずっと残る事を願って書きました。

長文、乱文ですが最後まで読んで頂き有難うございます

K-1GYM福岡代表 前田勇人