SPIの対策本を買って独学するのも良いですが、ほとんどの大学で有料か無料かは別にしてSPI対策講座が実施されています。
今回は、一般的にSPI対策講座はどのように実施されているかをご紹介します。
SPI対策講座の実施タイミング
大学内で実施されるSPI基礎講座の多くは年3回、以下のタイミングで実施されることが多いです。
①6~8月の夏休み期間
②11~12月の冬休み前
③年明け1月~2月(最も参加者が多い直前講座)
SPI対策講座の進め方
進め方は大きくは2パターンでしょうか。
長期継続型
長期継続型のSPI対策講座は、分野ごとに毎週1コマ90分、10~15コマを2~3か月かけて継続実施します。
授業では例題を解いて解説を聞くというパターンです。
集合学習なので、講義はおおよそ平均的なレベルの学生を対象に進んでいきます。
レベル感がバラバラですが、できる人もできない人も継続して自宅学習をやる習慣がつけば、最も効果が出る進め方です。
しかし、実際には分野ごとに同じような計算をするので聞いていて退屈になり、出席率がどんどん落ちてモチベーションを維持できない、という結果になっているようです。
最初200人でスタートした講座が最後は20人しか残らないこともあります。
退屈になる理由は、基礎編の多くは小学校で習った計算問題を解くことになりますが、解き方は解説を読めば大学生ならすぐに理解できます。解説を見ると、簡単に映ります。解き方といっても書かれているのは割り算・かけ算ですから。
しかし、見て分かるのと計算できるのとはまったく違います。
見て分かっても実は計算ができない。忘れていることに気づくか気づかないか?
ここにさえ気づいて、「そうか、自分は簡単だと思っていた小学校の時に習った算数の計算方法をほとんど忘れている! おまけに計算も手がすっかり鈍っている!」となれば、あとは訓練で思い出し、できるようになるのですから楽しくもなります。
どんどん思い出して、確率や場合の数(順列・組み合わせ)くらいまではいっちゃいます。
解説を聞いて終わるパターンではなく、自分でできるだけたくさん問題を解くスタイルに自分を変えてしまえば効果は大きいと思います。
前回、平均時速の計算を出題しました。
20kmの距離を行きは時速4km、帰りは時速5kmで往復する、その平均時速は何kmかという問題です。
答えは4.4444…キロでした。
解説はこうなります。
40÷{(20÷4)+(20÷5)}=4.4444・・・
行きは時速4kmで20km行くので5時間、帰りは時速5kmで20kmなので4時間。往復は5時間と4時間で計9時間かかる。
つまり往復40kmを9時間かかって歩くと平均時速は4.4444・・・。
この解説で分かった気になりますが、本当に理解できている学生は半分です。
繰り返し同じパターンの問題を解くことで計算も速くなりますし、解き方のロジックも分かるようになります。
「そうか! 時間×時速が距離、ということは底辺×高さが面積になるのと一緒だ!」ということです。
どうでしょう?
自分で学習時間を作って多くの問題を解きながらじっくり復習できるのが長期講座のメリットです。
短期集中型
短期集中型の講座は、主要な分野を短期間にやってしまいます。90分×2コマの3時間講座を3日間で実施する、といったものです。
短期間で集中するので理解度は一気にあがります。ただ問題演習を継続して自分で一定量、一定時間繰り返してやらないとあっという間に忘れてしまう短所があります。
ただし「こうすれば何とかなる」というのが短期間せ分かるので、集中して取り組むメリットがあります。
対策学習のコツをつかんで、自分で100時間、さっさと取り組める人には効果的と考えます。
SPI対策講座のメリットは「計算方法を思い出せる」こと
いずれにしてもSPI対策講座は解き方を聞いて計算方法を思い出すことができるため、メリットが大きいと考えられます。
あとは自分で最低100時間程度の学習時間を使って、非言語の中の数的処理・割合の計算を繰り返し解く訓練をすることをおすすめします。
それがクリアできたら、数的推理・推論に進みましょう。
最近ではスマホを使ったe-ラーニング教材アプリがたくさんあります。
“電車の中や空き時間でいつでもできる”とメリットを強調されていますが、そもそもスマホで計算問題の練習ができるでしょうか。
“いつでもできる”というのは“だからいつもやらない”ということの裏返しであることもお忘れなく。
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