今回は、
フランスの地方都市に行ったことがある人なら
おそらく乗ったことがあるであろう(?)トラムについて
都市と環境という面から見てみたいと思います!
目次
1.トラムとは
トラム(tram)とは、フランスの現代路面電車のことです。
路面電車と聞くと、日本のレトロなものを想像しがちですが、
フランスの現代のトラムは、とてもスタイリッシュでクールなんです!
☟ストラスブールのトラム
日本のモノレールや新幹線のようなデザインが道路を走っている感じですね。
2.トラムの歴史
1946 年代当時は、フランスの48都市に路面電車は走っていました。
当時は車優先社会だったので、車が普及して 60 年代から路面電車はどんどん撤去され、
1985 年には3都市にまで減ってしまいました。
しかし、大気汚染や都市整備の問題から、
1980 年代から車優先社会の修正が図られました。
1982 年には*¹ 国内交通基本法(: Loi d’Orientation des Transports Interieurs、LOTI)が制定され、それに基づいて自動車交通の削減が目指され、路面電車が復活したのです。
1985 年、ブルターニュ地方の都市ナントでフランス最初の現代トラムが導入されました。
それから、1987 年にグルノーブル、92 年にパリ(T1)、94 年にルーアン、ストラスブール
と整備が進み、2014 年には 30 都市ほどまで復活しました。
3.トラム導入の効果
トラムの導入によって、都市における移動手段の選択肢が増え、
自動車の利用率がそれぞれの都市で減少しています。
(ボルドーにおいては、1998 年から 2009 年で人口は8%増加,交通量は 10%増加したのに対して,自動車は 64%から 59%に減少したそう!)
※参考資料
排気ガス・二酸化炭素の排出量を減らすという目的で
公共交通機関や自転車を使うことは、日本でも推奨されていますね。
東京では鉄道やバスが非常に発達しているし
それぞれの国・都市のライフスタイルに合った交通機関があるとは思うのですが、
フランスのようなスタイリッシュなトラムが東京にも出現したら、
もっと近未来的な都市になりそうじゃないですか…?
都市の成長・発展という面においても、
トラムはとても重要な役割を果たしているみたいです。
気になる方は、参考資料を読んでみてください♪
☟おまけ:トラムには犬も乗れちゃいます。(2019年、フランス・グルノーブルにて撮影)
*1 この法律では、交通権を初めとして国をあげて追求すべき都市像や、そのために必要な交通に関する目標が明文化されていますが、フランスの制度では単に交通政策の目標を掲げるというだけでなく、そのために必要な組織、規制制度、そして補助金を含む財源制度が確立されており、大きな固としての枠組みに則った形で交通政策を実施することが可能になっています。
※参考資料
☆LOTI に関する詳細はこちら
最後まで読んでくれてありがとうございました☆