Bonjour !
FFJE20期事務のManaです♪
今回は,4月の投稿テーマ「フランス×学校」に沿って,「フランスの大学」について3つの観点から紹介します。
まず,学費についてです。
フランスにある約80の大学が全て国立であるため,学費は170~400€/年,日本円にして,約25000~60000円/年しかかかりません。
しかし,その分大学にお金がなく,設備が不足しているとのことです。
次に,試験についてです。
フランスの大学には,入学試験が存在しません。
そのため,大学に入学するのは簡単ですが,学年末の試験や卒業試験が難しいため,卒業するのが難しいそうです。
学年末の試験は小論文形式で, 例えば,4時間×16教科で合計64時間に及ぶこともあるようです。
そのため,学士の入学者が800人いた場合,2年生に上がれるのは半分の400人,3年生に上がれるのはそのまた半分の200人ほどだとか。
大学を中退した人は,専門学校(職業訓練校)に通うか,そのまま働くことになるそうです。
3つ目に,大学と就職についてです。
日本では,就職活動時に学歴が見られることもしばしばありますが,フランスでは,就職に大学は関係ありません。
なぜなら,国内の約80の大学にヒエラルキーがなく,住んでいる地域の大学に行く人が多いためです。
就職活動時には学歴ではなく,スタージュと呼ばれるインターンシップなどの経験や,専門性が見られるようです。
さて,ここまでご説明したのは,フランスのいわゆる伝統的な大学についてです。
しかし,フランスには他に,技術,商業,政治の分野において幹部層を養成する,「グランゼコール」と呼ばれる機関も存在します。
グランゼコールは日本の大学に似ており,入るのが難しい代わりに,ほぼ自動的に卒業できるため,エリートのみが入学するそうです。
そのような点を鑑みると,フランスの高等教育の制度は,階層の固定化に貢献してしまっているようにも見えます。
しかし,フランスの歴代政権は,良質の高等教育にアクセスする可能性をすべての人に付与するという配慮を,最優先してきたようです。
実際に,国による住居支援や,社会的基準に基づいた給付型の奨学金制度も充実しています。
いかがでしたでしょうか。
この記事を通して,フランスの大学について,少しでも興味を持ってくださったなら幸いです。
お読みいただきありがとうございました!
【参考記事】
・在日フランス大使館,「フランスの高等教育制度(概要と近年の改革)」,https://jp.ambafrance.org/article4034