「美容ファシアケア」を普及させるプロジェクト

ファシアとは皮下脂肪や筋肉、臓器を包む膜状のもの。筋膜もファシアのひとつです。このファシアを整えることは、美容にも大きな影響を持つことがわかっています。

子どものファシアは柔らかく、筋肉や皮下脂肪がスムーズに動くのを許します。しかし、大人になるにつれて、ファシアは硬くなって、動きにくいものに変化していきます。わかりやすい変化が「柔軟性の低下」として現れてきます。筋肉どうしが滑らなくなると、筋肉の柔軟性が低下して、体が硬くなっていくことは直感的にも理解できるでしょう。

筋肉が伸びにくくなるのと同様に、縮みにくくなる場合もあります。例えば、ウエストを細くする筋肉は腹横筋といいますが、その周囲のファシアが固くなると、腹横筋が伸びた状態で保存された状態となり、ウエストを絞る作用を失ってしまいます。その極端な例が、「出産後」の腹横筋です。腹横筋は妊娠中に伸ばされるとともに、伸びきった状態でその周囲のファシアが固くなってしまいます。そうすると、産後には縮むことのできない腹横筋として何年も、何十年も保存されてしまうのです。

ファシアは皮下脂肪の中にもあります。皮下脂肪を浅層と深層に分けているものを浅層ファシア、深層の皮下脂肪と筋肉を分けているものを深層ファシアといいます。これらのファシアが固くなると、皮下脂肪の分布の偏りができます。例えば、肩の後ろから二の腕にかけてのたるみ、お尻の外側や下部などの皮下脂肪は大人になるにつれて厚みが増していきます。これらも硬くなったファシアを整えることで、改善していきます。

以上のような「ファシアケア」の知識は、腰痛や関節疾患の治療やリハビリに用いられていますが、これを美容にも使いたいというのは自然な流れだと思われます。ファシアケアには蒲田が考案した「組織間リリース」という技術を使います。これを習得するのは容易ではありませんが、しっかりと習得することにより、下のように全く新しい美容サービスが生まれることになります。

(1) 腕・脚: 
 ① リンパ管リリースによりむくみの軽減
 ② 皮下脂肪のリリースによる脂肪の分布の均一化
 ③ 筋間のリリースによる筋の柔軟性と血流改善
 ④ O脚改善(リアライン・レッグプレス)
 ⑤ 足部の歪みを矯正するインソール(リアライン・インソール)
(2) 腹部
 ① 腹横筋リリースによるウエスト縮小
 ② 膀胱周囲のリリースによる下腹部をスッキリ
 ③ 肋骨スッキリ(リアライン・コア)
(3) 骨盤・殿部
 ① 殿部のリリースによるヒップアップ
 ② 太もものリリースによる太もも前面の膨らみの改善
 ③ 骨盤の歪み改善・ウエストほっそり(リアライン・コアSI)
 ④ 骨盤底筋癒着改善によるウエストほっそり・ヒップアップ(骨盤底筋トレーニング)
(4) 頭頚部
 ① 顔面へのリンパ管リリースによる小顔化
 ② 首を細くスッキリする
 ③ 猫背改善(リアライン・コア)

美容ファシアケアは、体型を整えるだけでなく、姿勢や体の動きを整えます。これにより、美しく、動きやすく、より健康的な体に進化していけるのです。美容とフィットネスを融合させて、健康保険を使わずに健康になる文化を醸成することは高齢化が進む日本には絶対に必要なことと考えています。

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