なぜP.A.L.に入ったか。

こんにちは!文学部2年の阿部です!

今日は私が所属しているP.A.L.プロジェクトについて話していこうと思います。

まず、P.A.L.とはPromoting Asian Leadershipの略であり、アジアからグローバルリーダーを輩出することにフォーカスしたプロジェクトです。P.A.L.では、アジアを中心とした国々から参加者を募り、日本文化に触れてもらい、意見交換などを行います。ただ、今年はコロナウイルスの影響で国外から参加者を呼ぶことができないため、日本人のみでP.A.Lの理念を果たすべく、企画等を練り直しています。

さて、次になぜ私がP.A.L.に所属するに至ったかについて話したいと思います。私が受験生の時、"ステレオタイプ"いう概念を初めて知りました。日本語に訳すと、"固定観念"です。こう聞くと、耳馴染みのある方も多いではないのでしょうか。ですが、社会学用語としての"ステレオタイプ"の意味は、私たちが日常で使う固定観念のそれとは異なります。社会学においては、ある集団内で共通に受け入れられている、単純化された固定的な概念やイメージ、という意味で用いられます。例えば、日本人=侍、アフリカ=未開、アメリカ=陽気などが挙げられます。ですが、日本人である私が侍ではないように、ステレオタイプは誤りを含む可能性があり、更に深刻なことには、偏見や差別が入り込む隙があります。

さて、少し話が逸れてしまいましたが、私が1年生時に受講していた文化人類学の授業で興味深い話を聞きました。我々日本人は、「韓国人や中国人は反日であり、台湾人は親日である」というステレオタイプを内面化している。だが実際は、日本は好きではないが、日本の大衆文化が好きな韓国人や中国人、日本人は好きだが、日本政府に恨みを持つ台湾人などがおり、単純化できるものではない、ということでした。中でも「台湾人生」という日本統治期に生まれ育った5人を追ったドキュメンタリー映画の中で、日本について語るシーンには、はっとさせられるものがありました。長くなってしまうので割愛しますが、気になる方はぜひ。

さて、ここで自分は何に気づいたか。それは、大きく二つあります。まず一つ、今まで私が持っていたイメージは押し付けでしか無く、実際は単純化できるものではなかった、ということです。もう一つは、日本に住む日本人でありながら、日本のことをよく理解していない、ということです。そこで私は、今まで内面化してきたステレオタイプから脱却し、また、日本を捉え直す必要があると感じました。

では、そのためには何をすればいいのか。ステレオタイプを打破し価値観を広げるには、実際に海外を訪れるか、外国人と交流をすることが最も効果的です。2月下旬にカンボジアを訪れた際には、多くの新しい発見がありました。また、日本を捉え直すには、日本の内側という立場を超えたメタ視点で見つめ直すことが有効であると考えました。

そこで、P.A.L.というプロジェクトはこれら二つを達成できるのではないかと考えました。アジア各国の学生と交流し、アジアの中の日本という枠組みで活動することができる。まさにぴったりの活動内容です。こうして、迷いなくP.A.L.に所属することを決めました。


P.A.L.に所属し、活動することで大きな財産-価値観や経験、仲間や思い出-を得られることを期待してるし、P.A.L.のメンバーとして、それらを提供できるように努力していきます。

ここまで読んでくださってありがとうございました。