自信と慣れ

 僕は人前で話すのが苦手だ。


昔は人前で何かを発表しようとすると頭の中が真っ白になり、鼓動が早まり、足は震える。自分が何を話そうとしていたのかさえ思い出せなくなっていた。


先生や偉い人が自信を持ってスピーチできるのはきっと大人だからと勝手に思いこんでいた。


けど、そうじゃなかった。


ただ、慣れていただけだった。


もちろんそこに至るまでの過程で努力と経験は必要だ。


けど、昔の僕にはその2つが足りなかった。


大学生になって所属してる団体の説明会に参加した時、自分より一歳しか違わないはずの先輩達がスラスラ発表しているのを見て、素直にすごいと思った。


それと同時に憧れの気持ちも抱いていた。


それから2年、この学生団体に所属しいろんな場所で人前に立って話す機会を頂いた。


未だに足が震える事はあるが、昔に比べたらずいぶんマシにはなった。


かといって慣れすぎて油断していると思わぬ所で失敗するので、謙虚な心も忘れずに…(自戒)