絶対に合わないと思っていたあの子と、今は親友。
なんてことが、時々ある。
最初は、この前休んだ日のノートを、ただ借りるだけのつもりだった。
端っこに、お礼の一言を書いて渡すと、にっこり笑ったあの子。
よく話しかけるようになったのは、その時から。
私なら嫌気がさすようなことを、あの子はチャンスだと思うし、
私なら楽観的に考えるようなところで、あの子は泣きじゃくったりする。
趣味も考え方も全然違うけど、
私には想像もつかないことを、思いつく。
二人の共通点は、お互いに全く似ていないところ、だったりして。
今の時代、書いたいものはワンクリックで手に入るし、
お気に入りの不特定多数と、一度に「いいね」でつながれる。
一見、世界が広がったようだけれど、これって本当なのかな。
自分に合うと思うものだけ、つまみ食い。
それ以外は、フタも開けずにそのままゴミ箱へ。
もしかしたら、世界を知らぬ間に、狭めてしまっているんじゃないかなあ。
だから私は、最初からワクワクするものを探し出すより、
思いがけず見つけたものにワクワクするほうが、ちょっぴり嬉しく感じる。
同じように聞こえるけど、実は全くちがう、二つ。
欲しいもの、つながりたい人を、簡単に見つけられる世の中だからこそ、
そんな偶然の出会いを、もっと大切にしたい。
まずは、この一冊から。
あなたも、Serendipityに出会えたら。