クインテットのデザイナー研修について

みなさん初めまして。戦略企画部のいとうと申します。

先日、ようやくデザイナー研修が終了し、晴れて戦略企画部の仲間入りをすることとなりました。


クインテットでは、戦略企画部(いわゆるコンサル部)に配属される新入社員は、デザイン部でデザイナー研修というものを行っています。

「え?なんで違う部署で研修するの?」と思われるかもしれませんが、これには様々な理由があり、実際に研修を終えた今は多くの成果を実感しています。


今回は、そんなクインテットのデザイナー研修についてご紹介したいと思います。

デザイナー研修の目的

デザイナー研修を行っていくうえで、特に重要な目的が三つあります。

一つ目は、「デザイナーさんの仕事を体験することで下流工程の仕事内容を把握する」ことです。
戦略企画部はいわゆるコンサルタントなので、クライアントからの要望をすくい上げて施策や戦略を練り、デザイナーに依頼するのが仕事です。
この「仕事を依頼する」にあたって、デザイナーがどんな仕事をしているか、ある程度把握していないと無理な発注をしてしまったり、デザイナーとの意思疎通に時間がかかったりなどの問題が起きてしまいます。


二つ目は、「コンサルタントとしての施策に必要なデザインやHTMLなどの基礎知識を身に着ける」ことです。
クライアントの利益向上のための提案や改善内容を考案したり、デザイン部に指示をする際には、デザインやHTMLなどの基礎知識が必要不可欠です。依頼側もwebサイトの仕組みやデザインのセオリーを把握することが重要になります。


三つ目は、「デザイン部の方と仲良くなること」です。
仕事で特にやり取りが多いデザイン部の方と交流もなく、ギクシャクしていたら仕事もはかどりませんよね?お互いに話しやすい環境の方が、仕事もしやすく効率も上がります。


デザイナー研修の内容

デザイナー研修が戦略企画部での仕事を始めるにおいてとても重要なものであるということはわかっていただけましたでしょうか?

とはいっても、「デザイナー研修で実際にどういうことをやるの??」と想像がつかない方もいると思いますので、実際に私が研修期間にやったことを具体例を交えながら簡単にご紹介したいと思います。

デザインの勉強

まずはひたすら勉強です!

デザインとは何か」「色、レイアウト、文字の使い方」など基礎中の基礎から学びました。

レイアウトや配色など、いままで何となく「いい感じだな」、「これは微妙だな」と感じていたものがどのような理論で成り立っているかがわかり、とても新鮮でした。
学生の時、美術が一番苦手だったのでかなり不安でしたが、思ったより楽しく学べて安心したのは内緒です

ある程度基礎知識をつけたところで、Photoshopの使い方を学びました。

基本的な操作やパス抜き、画像の合成の仕方などをビデオ研修と課題を通して身に着けます。Photoshopがある程度使えるようになったら、いよいよ制作課題が始まります。

バナーデザイン課題

これまでに学んできたデザインの基礎知識を使いながら、Photoshopでバナーを作成するという課題に取り組みました。
実際に過去に戦略企画部の方が作った仕様書を見ながら写真を選び、合成、レイアウトなどをしていきます。

最初はとんでもなくダサいデザインでしたが、何度もレビューをしていただいてなんとかそれらしいものを仕上げることができました。

こちらが実際に私が作成したバナーです。(※クライアント名などが入っているため、ぼかしをいれてあります)

コーディングの勉強

デザインの勉強の次はコーディングの学習です。クインテットでは基本的にデザイナーがコーディングまで担当するため、デザイン研修でもHTMLとCSSを一通り学びます。


HTML、CSSがどんなものかということを学んだうえで、実際に自分でHTMLやCSSを書いてみる課題にも取り組みました。

最初はHTMLのコードを見るだけで頭痛がしそうでしたが、コードの内容を理解していくうちにサイトやページの構造もわかるようになり、自分の中でのwebサイトの見方がガラッと変わりました。

最終課題:クインテット1ページサイトデザイン

最終課題は、クインテットの紹介ページ(LPのようなもの)をレスポンシブでデザインし、実際にコーディングまで行うというものでした。

ページデザインにはAdobe XDを使用しています。
Adobe XDとは、webページやモバイルアプリなどのデザインに適したUXデザインツールで、本物のwebサイトと同じような操作をプレビュー、共有できるのが特徴です。

実際のデザインラフの一部がこちらです。

そして、こちらのデザインラフをもとに実際にコーディングを行いました。

何もないところからコーディングしていくのは初めての作業だったので、なかなかラフの通りにレイアウトができず苦戦したところもありました。


このコーディング課題で研修の全過程は終了です。

最終課題に入ってからは実案件も回していただき、実際に戦略企画部から依頼を受けて連絡をやり取りしながらの仕事も行っていました。

研修期間のデザイン部での過ごし方

研修期間は、研修課題に取り組むだけでなく実際にデザイン部の一員として部会に参加したり簡単な業務をこなしたりしていました。

実務作業

ある程度HTMLなどを扱えるようになった段階で、実案件の作業もこなしていきました。作業内容はwebページの修正や変更、サイト内に新規ページを追加などです。戦略企画部からの仕様書をもとに作業をしていきました。


実際にデザイナーの立場で仕事をしてみると、仕様書の文章の書き方ひとつでも見方が変わってくると感じました。
見た目で分かりやすいかどうかだけでなく、「作業しやすい仕様書」と「作業しにくい仕様書」という違いが見えてきました。

簡単な例ですと、HTMLを変更する場合はページ内を検索することが可能なので、修正や変更の指示も画面キャプチャよりテキストで表記してあった方が作業がしやすく効率的です。

細かい違いかもしれませんが、作業しやすい仕様書とそうじゃないものでは作業中のモチベーションも違ってきます。
小さな積み重ねですが、積もり積もればデザイナーの作業効率やクオリティにも影響していきます。

実務作業以外の業務

クインテットのデザイン部では2週間に1回のペースで部会を開催し、個人の業務内容や社内全体の案件の動きを情報共有しています。
研修期間は私も参加し、デザイン部や社内の業務状況を把握することができました。

部会に参加し感じたことは、部内でとても詳しい情報共有がされており、たとえ自分に関係のない案件や仕事であっても状況が把握しやすいということです。

当社の抱えている案件は数多く、クライアントも多岐にわたるためすべての業務を把握するというのは困難です。
しかし、「自分の案件以外がどのように進んでいるかあまり知らない」という状況では、担当者が不在の際に誰も対処ができない組織になってしまいます。


また、個人だけでなくデザイン部として作業効率や水準を上げようという意識が高く、直接は業務に関係なくても役立ちそうなことは素早く情報を共有するという習慣があり、自分自身の意識も高まりました。

デザイン部に所属してみて

研修期間はデザイン部の方々にランチに誘っていただいたり、お土産やお菓子をいただいたりととても親切にしていただきました。

デザイン部で過ごす中で、クインテットのデザイン部は皆さんとても仲が良いだけでなく、お互いに高めあう意識が強い部署だなと強く感じました。

また、デザイン部の結束力の高さや個人の能力の高さを間近で知ることができ、デザイン部の方々と一緒に仕事をするのが楽しみになりました。

デザイナー研修を終えて

入社当初、デザイナー研修に入る前に「研修では、デザイナーの仕事についてしっかりと学んできてほしい」というような内容のことを伺いました。

正直な話、当時は
「戦略企画部に入社したはずなのだから、最初からコンサルの仕事の研修をしたほうが効率的なのではないか?」
「デザイナー研修でやったことがその後の仕事にどのくらい役立つのだろうか?」
という疑問はありました。


しかし実際は、研修を通して戦略企画部の仕事の流れも知ることができましたし、デザイナー視点で戦略企画部の仕事を見るというのは非常に貴重な体験だったと思います。


デザイナー研修を終えた今、一番思うことは
私たちは決して一人で仕事をしているわけではない
ということです。

そんなことは当たり前といえばそれまでなのですが、一緒に仕事をしていく方の目線に立って物事を見るというのは簡単なようで難しいことのように感じます。

コンサルタントとして最優先はクライアントとともに利益をあげることです。
しかし、コンサルタントが立てた戦略を実行するにはデザイナーやエンジニアの協力が必要不可欠です。社内での仕事をより効率的に、高い水準で進めていくためにも部署の枠組みにとらわれすぎず、互いの仕事を知り理解しあう必要性があります。


約三か月という短い期間ではありましたが、デザイナー研修を通してコンサルタントとデザイナーの両方の立場を主観的にも客観的にも見ることができました。
これは、今後コンサルタントとして活躍できる人間になるためにも重要な視点だと考えています。

最後に

クインテットのデザイナー研修についてご紹介させていただきましたがいかがだったでしょうか?

社内の方に限らず、クインテットに興味のある方々にも私がこの研修で得たものや研修の意義が少しでも伝われば幸いです。

最後になりますが、デザイン部の方々には研修期間中、大変お世話になりました。本当にありがとうございました!


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