みなさんこんにちは、デザイナーのMouriです。タイトルからお察しの通り、今回はキーボード・マウスなどハードウェアのお話です。
普段使っているデバイス、こだわってますか?
社内で行われていたLT大会で、『ハードウェアから見直す生産効率-キーボード編-』などというギークなテーマで挑んだこともある私。それでもまだまだ社内に浸透しないデバイス愛の文化、ついに業を煮やしてこのような記事を書いている顛末であります。
しかしそれも致し方ない事、スマホ社会の今日ビジネス以外でパソコンを触る事はほとんどなくなりましたし、触ったとしてもラップトップなのでキーボードマウスは本体に付いてます。そもそもキーボードとマウスが別売りのタワー型デスクトップPCってどこで売ってんの?ってレベルですよね、こだわりようがないです。
デバイスにこだわると何が変わる?
正直そこはわかりません、人それぞれです。しかし必要最低限の道具と、プラスαされた道具を比べれば使いにくくなるということはほぼ無いと言えます。
かく言う私も、もし1,000円未満のキーボードとマウスで作業をしたなら間違いなく生産性は10%以上落ちるでしょう。
ほぼ主観じゃねーか!と思った方、ご安心を
そうです、ほぼ主観なのでここはPandoの質問機能を活用してデバイスにこだわりが見えるQwintet社員達にインタビュー形式で質問をしてみたところ、たくさんの回答を頂けたので、それぞれご紹介させていただきたいと思います。
Qwintet社員にインタビュー
どんなデバイスを使っていますか?(回答順)
デザイン部 部長 牛尾さん(男性)
Q1.使っているマウスにこだわりが感じられますね!何という製品ですか?
Logicool社製の「M720 Triathlon」というマウスです。買ったのは数年前な気がします。
https://www.logicool.co.jp/ja-jp/product/m720-triathlon
少なくともこの10年近くLogicool社のマウスを愛用しています。
(ここ数年、すぐホイールの挙動がおかしくなるのでちょっと困ってますが・・・)
安定のLogicool! Triathlonという製品名で感づいた方もいると思いますが、非常にバッテリーのパフォーマンスが高いシリーズで、なんと単三電池1本で24ヶ月も稼働します。
Q2.使っているデバイスのこだわりポイント(良いところ)を教えてください。
私はボタンが沢山付いていてカスタマイズできるものでないと生きていけないタイプなので、ボタンが沢山あるところでしょうか。
あとLogicool社のマウスは精度が非常に高いので、こだわりというか、オススメです。
(Logicool社以外のマウスをほぼ使ったことがないので、他社製品でも良いものは多いと思いますが)
ボタンは最低でも『戻る』『進む』はほしい所ですね。Logicoolの専用アプリケーションなら、様々なキー割り当てが可能でカスタマイズが簡単なところも魅力です!
Q3.こだわりのデバイスによって生産性に変化はありますか?
このマウスは8つボタン(左右クリック含む)がありますが、これくらいの数のマウスに慣れきっているので、これくらいの数がないと生産性は劇的に低下すると思います。
いまはMAC BOOKがメインPCなのでキーボードはそのままですが、デスクワークを主とする業種、少なくともデザイナーのような職種においてはデバイスは手足同然なので、こだわりを持たない・性能の低いものを使っている方はちょっと残念に感じますね。
デバイスは手足同然、同感です。というか今やPCのスペック格差はさほどなく、ハードウェアで生産性を変えようと考えたら、直接手で入力するキーボード・マウスくらいしか逆に改善余地が無いとも言えますね。
コンサルタント Nさん(女性)
Q1.使っているマウスにこだわりが感じられますね!何という製品ですか?
ご質問ありがとうございます!
Microsoftの「Sculpt Ergonomic Mouse (スカルプト エルゴノミック マウス)」という製品です
https://www.microsoft.com/accessories/ja-jp/products/mice/sculpt-ergonomic-mouse/l6v-00013
こちらこそありがとうございます。
丸っこくて非常にキュートですが、エルゴノミクス(人間工学)に基づいて疲労や手首の負担などを抑えるためのものなんですね、Microsoftのエルゴノミクスは奇抜な形が多く、つい触ってみたくなるのもまた魅力のひとつでしょうか。
Q2.使っているデバイスのこだわりポイント(良いところ)を教えてください。
コロンとしたフォルムの可愛さと重厚感、そして、「ちょっといいマウスを使ってる」ことで自尊心とテンションが上がることでしょうか。
テンションは大事ですね!自分で選んだものを使うといっただけでも日々の業務に刺激を与えてくれます。モチベーションの維持にも一役買ってくれそうです!
Q3.こだわりのデバイスによって生産性に変化はありますか?
そ、それがそうでもなくてですね…。(;'∀')
①私の場合、キーボードを叩いている時間が長いので、最大のウリである「疲れにくさとフィット感」を体感しにくい。
②さらに、指が短いせいで、正しい持ち方をするとボタンに指が届かない。
(電気屋さんで試し持ちしたときになぜ気づかなかったのか、自分でも不思議です)
③機能を使いこなせていない。
(上にURLを貼るために先ほど公式サイトを見て、Windowsマークがただの飾りではなくボタンだったことに初めて気づきました・・・)
仕事以外のことでは、きちんと検討せずに「なんとなくよさそう」「可愛い」というふんわりした基準とその場のテンションで行動してしまう人間なもので・・・。
今の子にも満足していますが、機能性マウスではなく、見た目重視のキャラクターもののマウスを選んでもよかったように思っています。
Oh....
手の大きさとフィット感は非常に大事ですね、こればっかりはちょっと触ったくらいじゃ断定しにくいのもまたネックです。
ちなみにマウスの隠しボタンは意外と気付かずに使い続けてる人が多いので、もし自分でマウスを買った人は一度メーカーHPで仕様を確認してみましょう!
ポムポムプリンのマウスが見つかるといいですね。
エンジニア Lさん(男性)
Q1.使っているキーボードにこだわりが感じられますね!何という製品ですか?
REALFORCE TKL S / R2TLS-US3-IVを使っています。
大本命REALFORCEの登場です、REALFORCEといえば金融機関などの1キーミスが命取りになる現場で長年使われているので大体テンキーが付いていますが、こちらはテンキーレスで省スペースですね!
Q2.使っているデバイスのこだわりポイント(良いところ)を教えてください。
まずはキーボード選びにはもう悩まなくて良い点です。
また他のキーボードと違ってキー圧が30gで軽くても打ち間違いが少ないところもいいです。
「キーボード選びにもう悩まなくて良い」という男気コメントをいただきました。
加えてキー圧(キーボードを押し込むのに必要な圧力)が30gはかなり軽い部類ですね。
好みもありますが、軽いほうが高速タイピングに向いていると言われています。
Q3.こだわりのデバイスによって生産性に変化はありますか?
十分にあると思います。USB2BT製品と一緒に使うと無線化もできるのでPCのUSBを抜き差しする必要もありません。
※USB2BT=USBデバイスをBluetooth化するアクセサリ
複数台のPCに接続できる点は非常に羨ましいですね!キーボードが省スペースでも、コードがダラダラ伸びていたらあまりすっきり感が無いですし、ワイヤレス化はぜひやってみたいものです。
コンサルタント Kさん(女性)
Q1.使っているマウスにこだわりが感じられますね!何という製品ですか?
ELECOMのEX-Gです!
もともと新卒2年目の誕生日に同期からプレゼントされたもので、自分で選んではいないのですが、愛着があるのでそのまま使っています。ちなみに今2代目です!
Qwintetでトラックボールといえばこの方です(自分調べ)
思い入れがあるという選び方も愛着が湧いていいですね、気に入ったデバイスを何代も続けて使う人は確かに多いです!
Q2.使っているデバイスのこだわりポイント(良いところ)を教えてください。
一番は手首が疲れないこと。普通のマウスを使っていた時は、よく腱鞘炎?みたいな症状になってしまい辛かったのですが、今のマウスにしてから手首の痛みに悩まされなくなりました。
あとマウスを置く平らな場所がなくても困らないので、誰かのところに相談に行った時などに、ヒザの上に置いてそのまま使えるのが便利だな、と感じることも多いです。
トラックボールは本体を動かすこと無く、親指でボールを回して操作するスタイルなので手首への負担が少ないのがGoodです。膝の上で使うというのは盲点でした、ラップトップを主にしたコンサル業務だからこその発想ですね!
Q3.こだわりのデバイスによって生産性に変化はありますか?
数値化できませんが、あると思います。
手首が痛くないこともですし、なんだかテンションが上がります!(人にもらった思い出込みだからかもですが)
ただ、普通のマウスをスムーズに使えなくなってしまったので、人のデバイスを借りる時にはちょっと困ります。
体への負担は無視できないので、それを抑えているだけでもかなりの効果があるんじゃないでしょうか。
「普通のマウスが使えない」というのは非常によくわかります!自分も普通のキーボードではまるでパソコン初心者のようなタイピングになってしまいます・・・
デザイナー Oさん(男性)
Q1.使っているキーボードにこだわりが感じられますね!何という製品ですか?
DHARMAPOINTのTACTICAL KEYBOARDです。一度倒産してしまったメーカーのもので、今はもう廃盤です。東プレのRealforceというシリーズのゲーマー向けOEM品です。
めちゃくちゃコアなのが出てきました。もうメーカー公式ページに製品情報が載っていないので過去の記事でやっと存在を確認できました。
中身はREALFORCEなのでキースイッチは静電容量無接点方式が採用されており、開発部のLさんと同じくキー圧30gとかなりのハイスペックです。
Q2.使っているデバイスのこだわりポイント(良いところ)を教えてください。
キーを押した際に反応する重さがどのキーも30gと軽く、少し押しただけで確実に反応するため、高速で撫でるようににタイピングするのに向いています。(通常のキーボードは50-60g程度必要。ベースになったRealforceはキーによって30-50gと可変)
また、内部に鉄板が仕込まれているため総重量が1.2kgあり、タイピング中に不意に動くことがまず無いです。
OEMとはいえ、ただ外側を変えただけでなく全キー30gに変えているところにメーカーのこだわりが見えますね。また重量1.2kgは驚きです、確かに安いキーボードはタイピング中に滑ってズレたりするので、それが無いだけでもかなりストレスは軽減できます!
Q3.こだわりのデバイスによって生産性に変化はありますか?
変わると思います。これは完全に自前の理論なのですが、バシバシコードを書くような人はキーボードだけは良いものを使ったほうがストレスなく仕事に臨めますし、デバイス自体も長持ちします。事実、このキーボードは弊社が池袋にあった頃に買ったものなので、10年近く経っています。
デザイン部屈指のコーディング力はデバイスによっても支えられているのですね。
10年近く使っているのも驚きではありますが、REALFORCEなどの『静電容量無接点方式』というのは、基盤に直接接触しない特殊な方式なので理論上キースイッチの故障が起こらないため超高寿命なんです。
身近な所では、ATMのテンキーにも採用されていますので、利用する時に押し心地を試してみてください。
自分で自分の質問に答えてみる
最後に、聞いてばっかりで終わってしまったら「楽してんじゃねー!」と怒られてしまいますので、自分で自分の質問に答えるというスタイルで締めてみましょう。
デザイナー Mouriさん(男性)
Q1.使っているデバイスにこだわりが感じられますね!何という製品ですか?
キーボード
PFU Happy Hacking Keyboard Professional2 墨
英語配列を使っています!
マウス
Logicool MARATHON MOUSE M705M
家でも同じものを使っています。
テンキー
FILCO FKB22MB
メカニカルキーボード(茶軸)のテンキーだけという奇特なデバイスも使っています。もともとはゲーム用でしたが、もう家では使わないのでデスクにおいてみたら結構便利だったのでそのまま使っています。
Q2.使っているデバイスのこだわりポイント(良いところ)を教えてください。
キーボード
静電容量無接点方式のキーボードなので耐久性とキーの押し心地の良さは折り紙付き。
最も気に入っているのは独自の配列ですね。Fキーや矢印キーなどが無いように見えますが、Fnキーを使うことによって、ホームポジションから手を動かさずにすべてのキーが押せるんです!(素晴らしい)
またキー配列は英語配列にしています、こちらのほうがコーディングでよく使う文字などが打ちやすかったり、Enterが押しやすくなったりとたくさん良いことがあります。もうキーボードはこの一台で一生過ごせるのではと感じています。
マウス
マラソンマウスはデザイン部部長と同じくバッテリー長寿命シリーズです、単三電池2本で3年以上は余裕で動きます。重さや精度、高速スクロールなども非常に気に入っているので、家用と会社用2つ持っています。
テンキー
メカニカルのテンキーってなんだよ・・・って感じですよね。私もそう思います。
Q3.こだわりのデバイスによって生産性に変化はありますか?
すごく影響あります
特にキーボードですが、普段ホームポジションから動かさずにすべてのキーを押せているので、たまに一般的なキーボードを触ると「めっちゃ腕動かさないといけないやん・・・」と辟易としてしまします。
また、ストレスの無い道具を使うことによってデザインやコーディングの際に集中して取り組めます。(家でコードの検証とかしようとしても全然進まないのは操作性のストレスで集中が途切れてしまうからだと考えます)
料理人であれば包丁、野球選手であればグローブ、美容師であれば鋏のように
IT戦士にもキーボード・マウスという相棒が必要だと思います。
ずっと愛用しているHappy Hacking Keyboardとの出会いは、6年前くらいにハードオフのジャンクコーナーで500円で売られていた初期モデルを見つけた時からでした。
ここまで効率的なキーボードは見たことがない!と当時驚いたものです。
おわりに
Happy Hacking Keyboardの開発者、和田英一氏の有名な格言があります。
アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍は自分で担いで往く。馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインタフェースだからだ。いまやパソコンは消耗品であり、キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースであることを忘れてはいけない
言い得て妙ですね、とてもわかりやすいと思います。
社内でドヤ顔でこの格言を言った所「え、ちょっとよくわかんないです」と返されたのは秘密
長くなってしまいましたが、デバイスに少しでも興味を持って頂けたら幸いです。
自分だけが延々と語っていたら『キーボードオタクがなんか言ってる記事』になってしまうところでしたが、Qwintet社員のみなさんの協力により多角的な視点の内容になったと思います。
質問に回答いただいた方には、この場を借りてお礼を申し上げます。
集中が切れやすい、手や肩が痛い、もっと生産性を上げてみたいとお考えなら、こだわりデバイスを使っている先輩社員達に気軽に相談してみましょう。