2009年に還る

昨年末、実家の自分の部屋を整理していたところ、中学生の頃に使っていた携帯電話を見つけました。
奇跡的に電源が入ったので中身を見返すと、カレンダーは2009年で止まっていましたが、当時のデータはすべて残っていました。

部屋の掃除もですが、こういったものを見返していると当時にタイムスリップしたような気持ちになります。
2020年を生きている今の私ですが、自我が形成されたのは、この携帯電話を使っていた頃です。

今日はそんな私のビジョンについて書いてみようと思います。

音楽をきっかけに出会った自分のビジョン

私の掲げるビジョンのひとつに、「男なのに」「女なのに」という言葉がない世界というビジョンがあります。

そんなことを心から思うようになったのは20歳を過ぎてからですが、物心がついた頃から自然と感じていたのかもしれません。

冒頭で話した携帯電話。
音楽のフォルダには、中学3年間で聴いていた1000曲ほどのデータがありました。

聴いていたアーティストは、メイクをしているバンドや男性アイドルなどいわゆる「女性が好んで聴く」ジャンルだったため、当時男友達からは「女子みたいなの聴いてんなぁ、どの辺がいいの？」と純粋に不思議がられていたことを覚えています。

当時から「聴いてる音楽に男も女もあるのかな、好きならなんでもよくない？」と思っていましたし、そう口にしていました。

音楽に限った話でなく、服も髪型も趣味も全て本人が好きならそれでいいし、好きな気持ちにどうして第三者が干渉するのかと。

趣味嗜好の偏見を経て、当時から抱いていたもの。

それは
男性・女性なのに、○○が好き。
といった日本に古くから存在する性別ごとのカテゴライズがなくなればいいのになということです。

人の好みは異なるので、合う合わないは当然あると思いますが、触れもせずに切り捨ててしまう行為は勿体ないなと感じます。

つまらないカテゴライズは取っ払って、その人が好きなものを胸を張って好きと言える社会、ありのままにやりたいことに挑戦できる社会を作ることが私のビジョンです。

「女子みたいなの聴いてんなぁ」の彼らも、アーティスト名を伏せて楽曲を聴かせたら「これ、カッコいい！なんてバンド？」とハマっていたことを思い出します。

結局は、○○は男性が好きなもの、△△は女性が好きなものといったフィルターがあるせいで、そのモノの本質に触れられていない人がいるんだろうなと感じた大きな転機でした。

ビジョンを実現するために

私は男性の美容を世の中にもっと浸透させたいという想いのもと、クインテットに入社をしました。(経緯などはこちらから)

中学時代、肌荒れに悩んでいたため、どうやったらニキビを治せるかと日々スキンケア用品を買い集めていましたが、その行為ですらも色眼鏡で見られることが多かったです。

偏見じみていてあまり好きな言葉ではないのですが、近年ではジェンダーレス男子なんてカテゴライズを筆頭に、年々男性が美容に興味を持つことも当たり前のようになってきたと感じています。

しかし当時の私のように容姿で悩んでいながらも、気にすること自体に後ろめたさを抱いてしまう男性は、現在も同じように存在するでしょう。

「男性でコンプレックスを解消するために努力をすることはおかしなことじゃないよ、恥ずかしいことじゃないよ。」と背中を押せるような存在になりたいです。

そうは言っても、背中を押す人物自身が肌ボロボロ、髪ボサボサでは説得力に欠けます。

「あの人も肌荒れしてたらしいけど、今は綺麗に治ってるし僕も治療してみようかな」

そんなきっかけを作れるよう、これからも日々美容を学び、実践し、学ぶ姿勢を忘れずにいたいと心から思っています。（MVは最近ハマってるヘアマスク）

お読みいただきありがとうございました。