大きな背中を追う

引っ越しに向けて部屋を整理していたら、簡素なラベルのDVDが1枚出てきた。

新卒で入った前職で、確か入社前に、内定者全員で撮ってもらったもの。グループ会社の人も含めて、結構な人数が映っている。

入社に向けてや社会人になるにあたっての意気込みを一人一人が紙に書いて掲げている。そのスナップショットが、順番にスライドショーで流れていく。

「社長になる!!」

とか、どこまで本気か分からないけれど、その場のノリで書いた一言だった人も多かったかもしれない。でも私自身は、自分の書いたことを、ここに書いた日から忘れたことはない。


「転んでもただでは起きない」


書いてからずっと頭の片隅にあったこの言葉は、社会人になってから、ことあるごとに私を助けてくれた。Pandoのマインドにも掲げているけれど、いま思いついて考え出たものではなく、短いながら四半世紀生きてきた私の人生の中で醸成されたものだと思う。

アルバイトも部活も。社会人になってからも、転んでばかりだった。

今でもそう。転ぶのが趣味なのかというくらい転びまくっている。

それでも転んだからこそ下から見える景色があって、ずっと立ちっぱなしでは知ることのできない痛みがある。地べたに膝や手のひらをつけるからこそ掴めるものがある。

雑草でも石ころでもかき集めて持って立ち上がること。後々、思いがけない所で価値が出ると信じていた。転び損にはしない。

2020年。今年初めて転職した。来年はもっと転ぶかもしれないけれど、たくさん転んだもん勝ちだと思って進んでいきたい。


DVDを見て社会人1年目のことを思い出したので、初心の振り返りも兼ねて思い返してみる。


新卒のとき。一個上の先輩が大きく見えた。

1年後、最低でも同じレベル、それ以上の存在として後輩を迎えられるのか不安だと、一緒に同じ支店に配属された彼と話した。

配属されたのは、支店の中では1、2を争うくらいに「厳しい」と言われる支店だった。自分の支店の話を同期にすると、「ゆかちゃんの支店じゃなくて本当に良かった」と言われた。他の同期の話を聞くと、先輩たちの仕事への姿勢や知識のレベルは確かに高かったと思う。そこに配属された者として、流石あの支店の新卒だと言われるくらいに、何かしら残そうと思った。単純に数字だけじゃなく、それ以外の何かを。

ただ、誤解を恐れずにいうと、直近の目標としては一個上の先輩たちだったけれど、見ていたのはいつもその上の先輩たちだった。

同期も確かに良いライバルだった。先輩や後輩とは違う独特の安心感もあった。でも支店や配属が違うことで、少しずつ道が違うのだと感じることも増えていった。それでも仲間の存在はいつも大きかったけれど。

横の同期と競っても1年分しか成長しない。一個上を捉えて追い越すように走って、その上の先輩たちに近付けるように求めた。

全社的に若手のエースだった先輩。女性営業として評価されていた先輩…。

私の課は支店内で社内営業課なんて呼ばれていて、社内向けにも対応ができる課だった。もちろん社外に対しても評価が高かった。BtoBとBtoCでは性質が異なるけれど、柔軟で、対応力が高くて、尊敬できる先輩上司だった。ほんと、いま振り返ると、あの時見えていなかったことも含めて恵まれていたのが分かる。

何年か後には、この先輩たちみたいに私もこうなるんだと思った。

結果、2年も経たないうちに異動になってキャリアは変わってしまったけれど、在り方としてどうか。同じ年次に追いついたが、いまなれているのだろうか。どれだけ距離が縮まったのだろうか。


いま、歳なんて関係なしに、学んで刺激をいただける環境にいるけれど。

それでも上を見ると、20歳も離れた上司。経験や知識でそうそう追い付くものではない。良くも悪くも、その中間のベンチマークはいない。いないならつくるしかない。

奇しくもあの先輩と同じ立場。先輩も上がいなかった。こんな気持ちだったんだろうか。


前職と今では、場所も状況も異なる。前の職場に置いてきてしまったものもあるけれど。なんなら堕落してしまった所も多々ある気がするけれど…。でも転職したことに後悔はない。

伝え方が難しいのだが、この1年は本当に物事への捉え方、臨み方が大きく変わったと思う。

あとは内面で終わらすのではなく、それを体現すること。

かけられたプラスの言葉も、マイナスの言葉も、全部引っくるめて感謝にして返す。堂々と胸を張れる中堅になる。



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ストック
れな
2021-01-01

新年明けましておめでとうございます㊗️
本年もどうぞよろしくお願いいたします!

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