こんにちは、株式会社クインテットの牛尾です。
あっという間に1月が終わって2月も1週目が終わろうとしていますが、弊社の場合この時期は、半期に1度の人事考課の季節でございます。
どこの会社でも基本は同じだと思いますが、社員は上司に「職務報告書」という半期の成果報告を行い、上司は部下の「人事考課」を作成します。
その両方が揃った段階で、「人事面談」が行われます。
私の場合、上司は弊社代表の松下、ということになります。
当然業務の課題や問題点などもこの場で議論されるのですが、ここ最近は、「最近気になっていることや気にしていることをお互いに話す場」みたいな時間が多く、意見交換みたいになっています。
つい先日、私の人事面談があったのですが、そのときにいろいろと重要な考えとかをお互いに話せたので、自分自身の備忘も兼ねて、他の方にも役立ちそうな話を抜粋して紹介しようと思います。
これは私から切り出した内容ですが、この言葉の発端は松下社長でした。
(フランクリン・コヴィーからの引用だったようですが)「人間は自分の見たいように物事を捉えてしまう。つまり、真実を曲解してしまう。しかし本来は、あるがままを見て、物事が判断できなければならない」というような意味だと私は捉えています。
事の発端は、私ではない社員が松下社長にこう言われた、という話を聞いたことでした。
ちょうど自分の「職務報告書」を執筆していたタイミングだったこともあり、強烈に私に刺さった言葉でした。
ある社員に対して「的確に物事を捉えている」と松下社長が評した流れからこの話になりましたが、果たして自分は「あるがままを見ているのだろうか・・・?」と、繰り返し自問自答の毎日です。
私の常々、「視座を高める」「忌憚ない意見を」「多角的に判断を」などということを念頭に置いているつもりですが、そもそも【あるがまま見る】ことができなければ、道を誤ってしまうな・・・と。
「課題解決」についての話をしていたときに私が発言した言葉です。
ほぼ同じ内容を自分の「マインド」に書いているので、解説は省きますが、特にこの1年くらいはこのことに最新の注意を払っていたような気がします。
牛尾 好宏さんのマインド
課題を解決するにしろ、クオリティを上げるにしろ、何につけ、機微に気を向けられなければ、大きなこともなせないだろう、と思っています。
というか、物凄くネガティブ思考で言ってしまうと、自分自身が大きなことを成せるだけの器ではないと思うし、そんな実力もないんだけど、部門長というそれはそれで大変な立場を与えていただいているので、小さいことからコツコツと積み上げていくしか方法を知らないというか、方法がないな、と思ってるだけといえばそれまでなんですが・・・。
もうひとつは、自分には関係ないことだと見過ごしてしまわないようにする、ということも含まれています。
個人的には「無関心は最大の敵」だと思っているので、小さなことでもちゃんと関心を持つ、という自分に対する戒めの意味でも、最近、社長を含めて色んな人にこの話をしています。
これは社長が面接関連のエピソードを話していたときに出てきた内容です。
例えばクライアントから「明日までに計画書ちょうだい」と言われて、ワタワタしているようでは、【本当の名医】とは言えない。
【本当の名医】とは、常に最善を尽くし、その最善のための策を常に考え、常に持っていて、いつどのような要求があってもすぐに意見を出し、応えられる。
という、松下社長の伝家の宝刀【名医の例え話】から派生して出てきました。
これまた至極当然の話かもしれないんですが、色んな理由で、これが出来ないことが多いと感じます。
ただこれも結局、【設計】に関わることだなと思っていて、例えば「時間が足りない」のであれば時間を作る方法を考えなきゃいけなくて、そのために、「採用を進める」のか「人にお願いする」のか・・・しなきゃいけない。
知識が足りないのであれば勉強するしかないし、先輩に聞くとか、本を買うとか、やり方はいくらでもある。
つまり、ちゃんと蓄積や分析を行えるようにするための設計を怠らないこと、と言えると思います。
あとは【予知・予見】。
長らく仕事をしていると、いろんな意味で傾向分析は出来るはずなので、ちゃんとそういうことも事前に想定しておく、ということは大切。
この先起こるであろうことを予見し、複数の対処法を事前に用意しておく。
私はいつ何時、「◯◯の工数出して」みたいなことを言われても良いように、日常的に工数管理ツールを運用しているし、それを集計してる。
主任に任せている仕事も、定期的に進捗確認や状況報告をして、急に話を振られても「知らないです・・・」とならないように心掛けてはいます。
・・・書いてしまえば単純なんだけど、実際にやるのは、恐ろしく大変・・・。
これも「課題解決」の中で私が言い始めたことだったと記憶してます。
良く言う「改善提案が欲しい」という指示。
これは、指示をする立場の視点で考えると、ただ「意見を出せ」と言っても恐らく大したものは集められず、有益な情報を集めるためには、【伝える・話し合う場を設ける】や【テーマや条件を与える】などといった、情報を発信・収集しやすくするための設計を行うことを第一に考えてから、指示を出さないといけない。
逆に支持を受ける側は、【相手は何を求めているのか】【何が知りたいのか】といった、指示を出している人間の深層心理や、その対象の状況や実態、環境などの外周要因を収集・分析し、指示を出す立場に立った視点を想像するなどして、その対象と向き合う、ということを行わなければ、意味のある提案はできない。
当然のことながら、サービスやツールの類だと特に、実際に自分で使って(やって)みる、というのは非常に大切。
どちらのこちらがにも共通することは2つ。
ひとつは、「相手をよく観察すること」。
もうひとつは、「相手のせいにしないこと」。
この2点は、とにかく私はとても注意している点です。
決定的に違うのは、視点が違うと見える景色が変わる、ということ。
いわゆる【視座】。
高い位置にいる人は、意図的に低くしなきゃいけない場面もあるし、低い人は高くしなきゃいけない場面もある。
そもそも自分の視座がいま、高いのか、低いのか、それもちゃんと感じられるようになってなきゃいけない。
・・・書いてて、当たり前過ぎる内容だなと思いましたが、まぁこの当たり前がよく見過ごされるのかな、と思ったり・・・。
これはチームビルディングの話の中で私が出した言葉です。
私自身、まだまだこの理論に関しては勉強不足なのですが、端的に言うと【集中化】と【標準化】ということらしい。
自分の環境に置き換えてみると・・・
【集中化】
管理職は管理に集中し、実務は社員に集中させる・・・というようなことかと。
どうしても中小企業は「プレイングマネージャー」というものが多くなってしまうと思いますが、やはり弊害多いんじゃないかな・・・と。
【標準化】
簡単に言うと、「マニュアル」や「ワークフロー」「ルール」「フォーマット」を整備すること。
忙しいと口頭で説明したりとか、そもそもマニュアルなかったりするけど、「急がば廻れ理論(と私が勝手に呼んでいる)」に基づくと、ちゃんとそこに時間をかけないと標準化は出来ないし、品質の底上げも出来ないですね。
この理論、拡大解釈すればあらゆる組織や関係性に転用できるものだと思うので、特にリーダーや管理職などの上層レイヤーの方々は勉強したほうが良いと思われます。
実際、私はこの立場になったときからずっと「プレイングマネージャーからの脱却」を掲げてチームビルディングしてたし、研修や教育、向上施策の品質を安定させるために「部内マニュアル改善施策」というのをやっていたので、少なくとも私と相性の良さそうな理論。
以上です。
人事面談で話した内容自体はもっといっぱいあるのですが、1時間の内40分くらいはこんな感じの話をお互いにしてました。
一緒に仕事してても、なかなか、「自分こんなこと考えてます!」って言える機会少ないですし、それがこと社長のような相手だと、尚更ですので、私はこういう時間が大好きです。
ただ、この【議論】を行うためには、それ以前に【自分と相手の分解】というフェーズを経なければならないのですが、その話は、またいずれ・・・。
=うしお=
牛尾さん、お疲れ様です。
読みやすい文章校正、さすがです!
共鳴したくコメント残させてください。
【視座】
高くして全体俯瞰することも重要であり、
低くして解像度を上げることで気づくことも多々あり。。
つまりは状況や課題に合わせて、
自身の視座があるべきところに滑らかに調整できるということが大切なんだと改めて思いました。
入社したてだと、
どうしても業務としては細かい作業から覚えていくことが多く、
反面、会社全体の動きが非常に気になったりもします。
知りたい内容と覚える作業が違う高さにあるものの、
視座をうまく調整することでそのあたりはストレスフリーになっています。
ついつい忘れてしまいがちな大切なマインドや作法を
わかりやすくリマインド/周知していただくことで、
多くの人がこのタイミングで内省できた。そんな記事だったように思いました。
私も投稿する際には誰かの手助けになるような、スマートな内容を心がけたいと思います。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
>読みやすい文章校正
そう感じていただけたのであればよかったです。
基本的に私はあまり読みやすい文章がうまいと思っていないので、励みになります。
一言で言えば、柔軟性を持つ、ってことですかね。
あとは視野の広さ。
狭く硬い世界で仕事してても、狭くて硬い仕事しかできないですからね。
狭くて硬い仕事も非常に重要ですが、それと同じだけ、広くて柔らかい仕事も必要だと思うので。
自分が、狭くて硬い性質なのか、広くて柔らかい性質なのか、を知ることから始まると思います。
牛尾さん
読ませていただきました!ありがとうございます!
僕は新卒時代に、「上司の知覚を借りる」と言う言葉を学びました。7つの習慣的に言うと、パラダイムを上司のパラダイムに置き換えてみる、みたいな感じかなと思います。
そうすると見える世界が変わるのと、判断基準が変わります。物事の判断基準が変われば、行動の選択も変わっていくのだと思います。
そのためにも、相手のパラダイムを知る機会として、こう言った雑談やインプットの機会って大事だなと感じました。
ありがとうございます!
ありがとうございます。
インプットも当然大事ですが、アウトプットも同じだけ、もしかしたらそれ以上に大切です。
なので、「誰の役に立つのか分からない」ようなことでも、自分にとって一定以上の意味があるなら、備忘のためにでも記事化するのはアリだと思っています。