サッカー部を退部して、今までサッカー一筋できていた僕は何をするにも力が入らず、何となく日々を過ごしました。
学校に行ってもクラスには馴染めない、勉強も好きではない。何をしたらいいのか、わかりませんでした。とりあえず親に高いお金を払ってもらって入った高校なので、三年間通うことにしました。
三年生になって卒業後の進路をどうするか考え始めました。
今の自分にはやりたいことがない、何にも興味を持てない。そう思っていたある日でした。
「日本人の7割の人が英語を喋ることができない」
こんな記事が僕の目に飛び込んできました。
ここで僕はビビッときたのです。これといった特徴がなく、何も得意なことがない自分にぴったりなのではないか。喋れる3割になることができれば、今より少しはユニークな人間になれるのではないのか。何でも良いから特徴が欲しかった当時の自分にはとても刺激的な記事でした。
このことがきっかけで、英語の勉強を一からすることができそうな多摩大学に入学しました。
もしあの時、あの記事を見ることがなければどうなっていたんだろう。他のものに興味を示せていたのだろうか。仮に示すことができたとしても、ここまで自分を動かしてくれるものなのだろうか。
人生沼の中だった僕を救ってくれた記事に感謝してもしきれません。
増田椋