今日は私が過去唯一感動して涙を流した小説のお話をしたいと思います。
それが小坂流加さんの『余命10年』です。
【死ぬ準備はできた。だからあとは精一杯生きてみるよ】
そんなキャッチコピーに惹かれて読んでみることに。
死ぬ前って、もっとワガママできると思ってた。
私と同じ20歳の主人公茉莉は、数万人に一人という不治の病にかかり、
余命が10年であることを告げられたところから物語は始まります。
笑顔でいなければ周りが追い詰められる。
どんなことを始めてもどうしても諦めなくてはならない。
そんな未来真っ暗な諦め心から死への恐怖は薄れ、
淡々とした日々を過ごしていきます。
そんな時、ふとなんとなく始めた趣味に情熱を注ぎ、恋はしないと心に決めた茉莉。
私はキャッチコピーだけで判断したときはただの闘病物語だと思いました。
ですが、これは涙が止まらないラブストーリーでした。
最後に茉莉はちゃんと恋愛をして、プロポーズまでされます。
でも茉莉は自分の命がもう長くはないとそれを断ってしまい、
そのまま亡くなってしまいます。
この本の著者の小坂流加さんは、この物語を編集し終わったあとに持病が悪化し、刊行を待つことなく2017年2月に亡くなっています。
しかも、作中ではどんな病かは記されていませんでしたが、この主人公茉莉と同じ病気で亡くなったと言われています。
私もそれこそ難病ではないものの、病気と闘ってます。
なので、最初に書いたキャッチコピーに励まされ、
精一杯生きなきゃ。自分は死にたいと思うときもあるけれど、
生きたくても生きられない人のためにも頑張らなきゃ。
って思わせてくれました。
読み進めると闘病日記?ラブストーリー?ってなりますが、100%泣けます。
是非読んでみてください!