私は、清掃作業員として、社会人1年目を迎えました。
職場は、LVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンの傘下の化粧品専門店で、華やかで洗練された外観でしたが、私の心中は相反していました。
有期契約労働者であるため、2カ月毎に仕事を継続できるかの審査もあり、担当業務自体にも不満を持ち、存在意義を見出せず、挫けそうにもなりましたが、清掃作業の本質を気付いてからは、心境も一変しました。
私の担当業務は、店舗を美しく保ち、世界企業の品質を維持していると考えられるようになり、自分の仕事に誇りを持って取り組めるようになりました。
その後は、自分の休暇日は清掃作業担当者が不在になるため、店舗を美しく保てるように簡易マニュアルを作る等、全スタッフへ清掃作業への協力を促しました。
その結果、半年後の審査時には、自発性と管理能力が評価されて、多店舗のマネージャーに抜擢されました。本当に嬉しいことでした。
「できない」「嫌い」「つまらない」「くだらない」「ぱっとしない」「かっこ悪い」など、目先の判断で与えていただいた機会をないがしろにせず、積極果敢に取り組むことの大切さを学びました。自分が思い描いていない内容でも、夢と志を持ち、目の前の機会に臨むことで、道は切り拓けるのです。
人生とビジネスに「近道」や「抜道」は存在しません。
必ず「下積み」の期間が必要です。
私は、20代を下積みの期間にしました。
更には、30代も下積みの期間として、40代に入りました。
20代を下積みの期間と定義して過ごしたため、30代は多少なりとも力を備えていましたが40代や50代を力強く歩むためには、30代も下積みが必要であると判断しました。
社会人になり「下積み」の期間が少ない人には、「上積み」の仕事はできないでしょう。
小手先のテクニックやノウハウだけを集めて、表面上だけ取り繕っても、プロの目はごまかせません。
人生もビジネスも真剣勝負です。
私が挑戦するのは、世界最高峰であり、時代を超えていきます。