”誰かのために”

私は、昔から誰かのために行動することがすごく好きだった。自分が誰かのために行動して、そのひとが嬉しそうにすることが嬉しかったから。

高校生の時にテニス部をやめて野球部のマネージャーをやった時は、これが1番自分に向いてると思ったくらい。


でも、今はこの考えが少しだけ変わった。

きっかけは、フィリピンでのボランティアツアーに参加した時。

私は”現地の子供たちのために”何かしてあげたくて行った。


彼らは、もちろん私よりも満足のいく暮らし、食事、勉強ができていない。

そして、私が彼らと過ごしたのはたった3日間。

それなのに、彼らは必死にためてきたお金を使って、市場で造花のバラをプレゼントしてくれた。

現地の方から、そのバラの値段を聞いた時に驚きを隠せなかった。

食事も取れない日がある彼らにとっては考えられない値段だったから。

毎日毎日、拙い英語で感謝を伝えてくれて、うれしそうにしてくれて、別れの時には歌を歌って涙を流してくれた。

私は、彼らに何かしてあげたくて行ったのに、彼らが私に伝えてくれた感謝の気持ち、想いの方が何倍も大きかった。


誰かのために何かすることは今ももちろんできるし、したいと思っている。


でも、今まで何をしてあげられるか、どれだけ大きなことをしてあげられるか、ばかり考える自分がいた。

でもそれよりも、誰かに自分の気持ち、感謝をもっともっと伝えられる人になりたい。

行動よりも、気持ちを大切にできる人になりたい。


何か与えてあげることが全てではない。与えるものの大きさも全てではない。

誰かのために何かをしたいと思う気持ち、それを伝えられることがすごく大事だって今は思う。

野邊 秀紀
2021.02.10

この気持ちって、必ず伝わる日が来ると思います。

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