おすすめのワキガ治療

ワキガ治療の選択肢

20年以上ワキガ治療に取り組んできた医師として、効果的なワキガ治療について、またそれぞれのメリットやデメリットについて解説したいと思います。

ワキガの原因

人にはエクリン汗腺とアポクリン汗腺の主に二種類の汗腺が存在しています。多汗症の方のワキにはアポエクリン腺という汗腺の存在も指摘されています。このうちアポクリン腺から出る汗は、体温調整のためのサラサラとしたエクリン腺からの汗とは違い脂質やタンパク質等の有機物を含む汗で、それを皮膚の常在菌が分解する時に揮発性の有機化合物が生じますが、この成分の中に僅かな量でも強い刺激臭を持つ物質が存在し、ワキガ臭となります。

ワキガの強さや自覚

ワキガの強さは人によって様々ですが、ワキガのお悩みでご来院される方の中でも非常に強いワキガを持たれている方とワキガではあるけれどそこまで強くない方がいます。ワキガの臭いは強くないのにも関わらず臭いと過剰に感じてしまう自臭症と言われる状態の方もいる一方で、非常に強いワキガを持たれていても自覚があまり出来ない人もいます。臭いというのはつくづく不思議なものだと思います。
このようなことがあるので、ワキガ治療の前にはワキガの臭いを医師が確認する必要があります。これまで数千人のワキガを嗅いできましたが、臭いの感じ方も臭いの強さも個人差があり一様ではありません。

ワキガ治療① 剪除法(手術によるワキガ治療)

剪除法は、アポクリン汗腺をワキの皮膚を裏返して、一つ一つ丁寧に取り除いていく手術です。手術時間も長く、治療後の固定や圧迫も必要となり身体的な負担はありますが、確実性はもっとも高い方法です。
一度取り除かれたアポクリン腺は再生しませんので、再発することもありません。
メリットとしては、確実性が高く、健康保険が適用されるので費用負担が少なくて済むという点です。アポクリン汗腺は目視で確認できる組織ですので、丁寧に取り除いていくことによって確実な効果を得ることが出来ます。
一方で、わきの下を切開し、裏返すわけですから、術後しばらく圧迫固定する必要があります。術後3日間は強めにテーピングで固定し、その後は軽いテーピングの固定に変えますが、約2週間は固定する必要があります。このように手術後のダウンタイムが長いことと、手術跡が完全には消えないという点がデメリットと言えるでしょう。

ワキガ治療② マイクロ波による治療、ミラドライ

2006年に米国で開発されたマイクロ波を用いた多汗症の治療機器です。汗腺を破壊する治療なのでワキガにも有効です。マイクロ波は携帯電話の電波や電子レンジなど様々な用途で使われている電磁波ですが、ミラドライでは電子レンジと同じような原理で汗腺周囲の組織を加熱し汗腺を破壊する治療です。皮膚表面は冷却しながら照射をするので熱傷になることなく、アポクリン腺の存在する皮膚組織に選択的に熱を発生させることが出来ます。
手術に比べると治療による身体への負担が少なくて済み、ダウンタイムも短いにも関わらず、高い治療効果が得られることがこの治療が画期的と言える理由であり、今ではワキガ治療の主流となっています。一般的には効果の確実さでは手術(剪除法)には劣りますが、手術にしてもミラドライにしても、術者の技術によって少なからず差が出ます。マリアクリニックグループでは、治療の工夫によって手術にも劣らない効果をあげられるようになっています。
米国FDAや日本の厚生労働省にも認可されるなど、治療効果や安全性が十分に立証された唯一の治療機器で、メリットやデメリットを総合的にみると最もおすすめできる治療です。

>ミラドライについて詳しくはこちら

ミラドライによるワキガ、多汗症治療

ワキガ博士

ワキガ治療③ 軽度のワキガ、多汗症への治療、ボトックス注射

汗腺から汗を出す神経伝達を遮断する効果によって汗量を減らし、ワキガや多汗症を軽減させることが出来る治療です。汗量を減らす効果はありますが、ワキガについては軽度の方に対してのみ有効性が認められる治療です。
メリットは何といっても身体への負担が軽く、手軽に受けられるところです。デメリットとしては、効果が限定的なことと、半年間しか効果が持続しないために繰り返し注射をする必要があることです。

その他のワキガ治療

ミラドライの開発以後、いくつかの新しいワキガ治療が行われるようになっています。一つはビューホットという韓国のメーカーが開発したワキガ治療機器ですが、多数の針がついたハンドピースを皮膚に当て、針から高周波を照射することによって汗腺にダメージを与える治療法です。メリットはワキガだけでなく「すそワキガ」、「チチガ」といった他の部位にも適用できる点で、またミラドライと同じく手術に比べるとダウンタイムが少なくて済みます。
一方でミラドライとは異なり、FDAや厚生労働省の認可を得ている機器ではありませんので、まだ安全性や効果が広く認められた治療法にはなっていません。
ビューホット以外にも、サーミドライという治療、レーザー治療などもありますが、いずれも主流の治療にはなってはいません。

治療方法は医師にご相談ください
​それぞれの治療法にメリットやデメリットがあり、ワキガの強さや汗の量などによってもどの治療が適しているかは違ってきます。
​まずはお気軽にご相談ください。


【監修医師】
新宿マリアクリニック院長 金丸博之

ワキガ、多汗症でお悩みの方は全国のマリアクリニックにご相談ください

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