ミラドライによるワキガ、多汗症治療

ミラドライによるワキガ、多汗症治療


ミラドライは米国のMiramar Labs社が2006年に開発し、2010年に日本に上陸したマイクロ波を照射することで汗腺を破壊する画期的なワキガや多汗症の治療機器です。マリアクリニックでは2010年、国内では最も早いタイミングでミラドライ治療を導入し、これまでに5000人以上の方々に治療を提供してきました。
25年ほど前からワキガ手術である剪除法を行ってきた医師の視点からすると、ワキガ手術は確実で非常に有効な治療ではあるものの、半日がかりで一つ一つ汗腺を取り除いていくわけですから、患者様にとっても医師にとっても大きな負担を要する手術であり、メスを入れずに十分な効果をもたらすことができるミラドライは画期的な治療機器と言えます。今も患者様のご希望に合わせて手術も行ってはいますが、やはり患者様にとってのメリットが大きいのはミラドライだと思います。

手術に比べると100%の効果が得られるわけではありませんが、それに匹敵する高い効果を半永久的に得ることが出来る優れた治療方法です。

ミラドライの写真

ミラドライという治療機器

ミラドライはマイクロ波という電子レンジでお馴染みの電磁波を照射する治療です。マイクロ波は携帯電話や無線、衛星放送の電波、レーダーなど様々な用途で使われる波長の短い電磁波です。ミラドライはこのマイクロ波の中でも汗腺の存在する皮膚の真皮層下部と皮下組織上部にかけての領域の水分に反応して加熱できるような波長のマイクロ波(5.8GHz前後)が照射されるように出来ています。

ミラドライ照射の様子

ミラドライの治療原理

ワキガの原因となるアポクリン腺、多汗症の原因となるエクリン腺という2種類の汗腺は、0.2ミリ程の薄い表皮の下にある2ミリほどの厚みの真皮層の深部から主に皮下脂肪で構成される皮下組織の上部にかけて存在しています。汗腺内には水分が多いため、電子レンジが水分子に反応して加熱できるのと同じ原理で、ミラドライのマイクロ波照射によって汗腺を中心に汗腺の存在する皮膚の深さ周辺が加熱されます。皮膚表面を冷却しながら照射をするので、皮膚表面から真皮層の上部までは冷却によって守られます

ミラドライ照射図

治療の流れ

カウンセリングと症状の診断後、治療に入ります。まずワキの発汗量の多い部位にマーキングをし、照射漏れの無いように準備をします。マーキングの後、局所麻酔の注射をしますが、長年の研究の積み重ねの中で、麻酔の工夫によって副作用を抑え効果を高めることが分かっています。麻酔の効きを確認後、いよいよ照射を開始します。
照射部位を吸引し、『冷却・照射・冷却』のサイクルで治療範囲にマイクロ波を照射していきます。照射の出力は一定ですが、設定により照射時間が2.4秒から3秒までの間で調整できます。安全性を高めながら出来るだけ照射時間を長く取ることで治療効果が高まりますので、この辺りが腕の見せ所です。
ミラドライで照射されるマイクロ波は皮下組織の脂肪によって反射するとされており、汗腺の存在する周囲に熱が集中しやすくなっています。照射によってこの部位は一時的に70℃くらいに加熱され、その熱が汗腺を破壊します。
治療後は照射部位をアイスパックを当てて冷却します。施術直後の患部の冷却が十分であれば、痛みの軽快までの期間を早めることが出来ますので、冷却の時間を十分にとります。

治療後の経過

治療後、局所麻酔がきれてくるとワキの照射部位に違和感や痛みが出てきます。当日は腫れや痛みを抑えるためにも、痛み止めを服用し、アイスパックでワキを冷やして安静に過ごしてください。多くの人に見られるのは腫れや痛みと皮膚の赤みです。腫れや痛みは治療当日の夜をピークに徐々に軽快していきます。

ミラドライの効果は半永久か?再発のリスクは?

治療から約半年の間は汗腺が残っていたとしても機能が低下している為に汗量はかなり減った状態となります。半年もすると少し汗が出るようになりますが、再発したのではなく破壊しきれなかった汗腺が機能してきたことによって生じた状態です。8割程度の汗腺が一度の治療で破壊されていますので、残った汗腺が機能を回復しても治療前に比べると大きく改善していると言えます。細胞が破壊された汗腺は再生しませんので、その後はこの半年後の状態が維持されると考えて頂ければと思います。

ミラドライの副作用

ミラドライはFDAや厚生労働省にも認可されており既に十分な安全性が確立された治療です。とはいえ、汗腺を破壊できるだけの熱が加わりますので、治療によって汗腺周辺の組織が熱傷をしている状態で、痛みや腫れ、赤みが生じます。ごく稀にですが、多少の水膨れが生じることはありますが重篤な症状になることはありません。
治療のリスクとしてごく稀に神経や血管にダメージを与えてしまうことがあると言われていますが、適切な治療を行えば起こるものではありません。照射方法や麻酔方法の工夫によって、さらに治療の安全性を高め、術後の痛み、腫れを抑えることが出来ます。

ミラドライの治療費

マリアクリニックグループでは、以下の料金で治療を行っています。

通常プラン330,000円(両わき1回)
保証付きプラン440,000円(両わき1回 保証つき)
モニタープラン247,500円(両わき1回)
※モニターの内容は、簡単なアンケートの回答やワキ部分の撮影のみです。



【監修医師】
新宿マリアクリニック院長 金丸博之

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