コロナとわっかそん

コロナ禍とわっかそん 

発足編

遡ること1年4ヶ月ほど前。ちょうど前回のわっかそんも終わりそして新型コロナウイルスの影響によりオフラインでのイベントが不可能となりました。そこで急遽運営メンバーで会議を開きました。「わっかそんらしいオンラインイベントとは何か?」この問いに対して生まれた答えがおうち dé わっかそんということです。他にでた案はそうですね。。。書くと長くなるのでまた今度にします。

とりあえず、オンラインでの形が見えてきたので、あとはどう実行に移すか。。

最初に考えたのはそもそもどの媒体で行うか。ここで私たちが注目し、当日の媒体となったのが皆さんもよく知るZoomです。選んだ理由としてはまずブレイクアウトルームの存在。ブレイクアウトルームというのは同じビデオ通話のミーティングを別々のセッションに分けることができる機能です。これによって各チームに部屋を割り当てることができるため全体の進行とそうでない時の運営がやりやすくなります。さらに、画面共有やホワイトボード機能によってオフラインと変わらずメモをシェアするといったことも可能なのでZoomでの開催が決定しました。いつも会議で使ってて楽っていうのもあります。

媒体が決定したところで考えなければならないのが

  • 環境づくり
  • ビデオ通話特有の疲労

の2点でした。

議論の支えとなる環境づくりの解決策となったのは各チームに一人運営メンバーを配置することでした。参加者の方々は基本初対面です。プラス今回はオンラインの壁もあり、画面越しで初っ端から議論をするのは無理難題。そこで、チームの良い雰囲気を保ちつつサポートを行うためにコミュ力の高いイデアソン経験者である運営メンバーをメンターとして配属することにしました。オンラインによって目の届かない場所をなくすことにもなったので一石二鳥ですね。

そしてオフライン開催の時にはなかった問題点であるビデオ通話特有の疲労。オフラインの時は全体で6時間という構成でしたが6時間ビデオ通話を行えば、眼球の疲れ、腰の痛みなど同じ体勢で居続けることによるデメリットが発生します。なので私たちはコンパクトになんとか3時間30分という構成で行うことに決めました。議論部分を大幅にカットし(その分運営メンバーがサポート)休憩を適宜挟むといった形になりました。苦渋の決断でしたが、イベント全体のクオリティーと参加者の負担のバランスを取るにはこれが私たちの最適解でした。

こうしておおよその枠組みが決まり開催決定まで残すはテーマのみとなりました。今回のテーマは協賛してくださった株式会社ライフ・チアーズ様との会議の末に決めさせていただきました。そうして決まったのがテーマ

一人暮らしを支えるオンラインコミュニケーションサービス

です。新型コロナウイルスの脅威にさらされ、孤立しつつある一人暮らしの何か支えとなるアイデアが生まれればという願いを込めて上記のものになりました。元々この協賛は代表の方が前回オフラインで開催した第5回わっかそん*2に参加してくださったことがきっかけでした。そのため私たちの未熟さも即座に受け入れてくださりこのような素晴らしいイベントに結びつけることができました。

 正直、開催までに一番苦労したイベントだと思います。その反面、団体として大きく成長できたと思います。

では、ついにその成果となる当日の様子について書いていきます!!レッツらゴー

当日編

オープニング 

私たちにとって初めてのオンラインイベント。機材チェックもギリギリまで行い、慣れない環境に不安だらけのまま当日はスタートしました。開場の時間とともに待機室に人が入室してくる。承認ボタンを連打すると、画面に次々と参加者の顔で画面が少しずつ埋まる。運営メンバーもこれから3時間半どんな風に進んでいくのか期待でいっぱいの状態。そして14時ジャスト、代表の第一声とともに第1回おうち dé わっかそんは幕を開けました。


オープニングの様子

オンラインのこともあり参加者の方々は基本MUTE(無音)でしたので若干やりにくい場面もありましたが淡々と進行を進めました。いつもであれば審査員の方によるテーマ説明の時間をたっぷり用意させていただいていたのですが今回は時間の都合上、省かせていただきました。その代わりにインプット面は事前に参加者に配布することでカバーさせていただいたので、開催レポートということで少し触れておきます。今回のテーマとして重要なポイントとして協賛企業の株式会社ライフ・チアーズ様より

  • 一人暮らしで"困ったこと"
  • 一人暮らしで"あったらいいな

の2点を挙げていただきました。これらはずばりアイデアの種になるものです。一人暮らしだからこそ突然のトラブルが厄介であったり、不便なこと。これらを起点にすることが今回のテーマにおいてアイデアが生まれやすいと教えていただきました。この後に参加者のアイデアを書いていくので、これらを頭の片隅に置いた状態で読んでいただければありがたいです。

審査員の皆様のご紹介を終えた後はそう、あのコーナー。アイスブレイクです。

アイスブレイク

イデアソンには欠かせないアイスブレイク。そもそもアイスブレイクって何?と思った方には前の開催レポートを見ていただきたいのですが簡単に僕の言葉で言いますと

初対面の参加者の方々が仲良くなって緊張をほぐすためのゲーム

です。楽しいゲームをやればたとえ初対面だったとしても仲良くなるのは当然なんですけど、どうしてそうなるんですかね?いつも不思議に思ってます。。。その話はおいときまして、今回のアイスブレイクではいつもと違ってオンラインを生かした「オンラインしりとり」というのを行いました。完全オリジナルのゲームをアイスブレイクで採用したのは久しぶりでした。このオンラインしりとり、ルールは至って単純。家にあるものでしりとりをするだけです。今回は制限時間は10分(プラス机の周りを準備する時間2分)で何個しりとりできるかを競っていただきました。結果は3チームで行って、11個、12個、9個となりました。しりとりの内容も各班面白かったのですが全て取り上げると長くなってしまいますので僕がメンターしたチームの解答(?)を紹介します。

みなさんには全部わかりますか?

 家にあるものという制限は意外と難しかったので他の人がひたすら言葉を言い続けるというサポートが割と重要でした(笑)みなさん「れ?」「れとかなくない?」っていいながら色々と必死に探しながら楽しんでくれました。10分という短い時間でしたが距離はぐっと縮まったと思います。

イデアソン

さぁ。いよいよ本編のアイデアソンの時間です。最初はオンラインもあってみなさん探り探りの状態でした。テーマが「一人暮らしを支えるオンラインコミュニケーションサービス」ということで各班まずは着眼点をどこに置くかを話し合っていました。一人暮らしを実際にされている参加者の方が率先して今感じている問題点を挙げてチームとしてどれに絞るかを相談されていた印象です。自分の班では生活習慣や自炊、運動不足などから最終的に自炊に絞っていた感じになりました。僕、個人としては一つの班をずっと見ていたため他の班がどう進めていたかあまりコメント出来ないのが申し訳ないのですが、他の班もメンターがついてたこともありおおよそ同じようなペースで進めることはできました。


イデアソン中の様子

個人的に印象深かったのは世代別でチーム内の役割ができていたことです。僕のチームにおいては大学生の方が問題点を挙げ全体を引っ張り、高校生の方が柔軟な発想で肉付けして最後に社会人の方がまとめるといった形に自然になってました。世代毎の特徴が議論に色こく出ていて見ていて熱くなりました。これこそが僕らにしか作れないアイデアソンの形だと思っています。

時間も2時間しかないということで1時間経ったところでおおよその方向性を絞ってアイデアを具体化する方に進めていきました。途中審査員の方に実際にブレイクアウトルームにいらしゃったので助言をいただくことができたのですが、この助言のおかげでアイデアをどう現実化すればいいかなど迷いのあった部分を徐々に固めて行けたと思います。最後は、残り時間を有効に使ってプレゼンできるようまとめて行くという感じでした。

プレゼン

全班時間いっぱい議論に費やしていよいよプレゼンの時間になりました。というわけで当日どういうアイデアが出たのか紹介順は発表順のまま行います。「発表を全部見たい!」という方はこちらの動画にまとめていますのでそちらをご覧になっていただければ幸いです。そしてチャンネル登録してください(笑)

では早速

チーム「HOME ALONG」


最初はチーム「HOME ALONG」です。実はチーム名はなかったのでプロジェクト名をそのままチーム名にさせていただきました。

このチームが提案するサービスは一言で「生活に関する諸問題を解決するサブスクサービス」です。つまり一人暮らしを始めた時に出る問題(例として家事がうまく回らなかったり、病気になった時どうするかなど)をいつでも相談できる定額制サービスです。なのでターゲットは基本的にこれから一人暮らしを始めようと思っている方です。具体的な仕組みですが、このサービスに加入している間いつでもプロに諸問題について相談できます。運営が企業と提携しているのでたとえば不動産に関するトラブルがあった際はこのサービスを通して不動産会社の方に質問ができるということです。要するに知恵袋みたいな感じですが違いとして早急な対応と返答先の信頼性が段違いであるということですね。また、ユーザー側も他のユーザーの相談に対して解決策を出せます。出された解決策は運営や提携企業様によって評価され良いものを提示できたユーザーの方には公式から信用度を表すマークやキャッシュバックなどしてもらえるといった感じになっています。

今回のテーマのコミュニケションサービスに一番答えているサービスだと思います。現在インターネットの情報は真偽が曖昧なものが多く、信用が担保された情報が常に取得できるところがこのサービスの良いところだと思いました。

チーム「酢」

続いて僕がメンターをしてたチーム「酢」です。チーム名は先ほどのアイスブレイクにてラストの酢のインパクトがデカかったのでこれになりました(笑)

このチームが注目したのは衣・食・住の中の食。一人暮らしにおける自炊に着目しました。なので提案されたサービスのターゲット層はこれから自炊を始めようとしている方や、中々自炊に踏み込めないけど食費を抑えたいと思っている方になりました。わかりやすく言えば大学1年生や独身男性ですかね。

イデアの軸は3つありまして一つ目が自炊レベルによって配送される食材の内容が違うということです。たとえば自炊したことない人には一手間加えるだけでほぼ調理済みの食材を、自炊できる方には食材をそのまま送る。という感じです。配送される内容が変わるためその人のレベルにあったレシピで料理することができ、自炊習慣が身につきます。続いてが自炊する上で洗い物が結構溜まりがちであることから最終的な料理がワンプレートになるようなレシピを提案することです。これによって一度の食事における食器の数を減らせるため洗い物があまりめんどくさくなく、習慣作りとして機能する期待が見込めます。最後にインスタとの連携です。インスタに作った料理をユーザーに挙げてもらうことで自炊する喜びや習慣づくりを促します。連続投稿で行うことでのキャッシュバックやアレンジレシピを公式アカウントで採用するなどしてモチベの底上げを図ります。

自炊の習慣づくりをサポートすることで自炊における悩みだけでなく食費を減らすことができるという点が良いと思いました。料理はやはり一人暮らしになってから教えてもらえる機会がないのでこういったサービスが誕生すればかなり楽になる方が多いのではないかと感じます。

チーム「タローズ」

最後はチームタローズです。チーム名は班の中にたろうとつく名前の人が多かったことがきっかけだそうです。チームを編成した時は全く気付きませんでした(笑)

このチームが提案するのは一人暮らしスタイル確立サポートというサービスです。このチームの特徴は他のチームとは違って一人暮らしを行う人向けではなく、息子・娘を一人暮らしさせるのが不安な親御さんのためのサービスを意識したということです。システムとしてとしてはまず、一人暮らしされる方の健康状態がApple Watch等のデバイスによって記録、管理され、そのデータを元にした栄養士の方のフィードバックが週に一回行われます。ユーザーの方(親御さん)は見守りたい人の生活水準に合わせてサービスを依頼することが可能で金額もその依頼に合わせて変動します。ダイエットコースやトレーニングコースといったイメージです。またプラスアルファな要素としてチャットで相談が行えるサービスや料理レシピ、怪我の対処法を提供できるものをのちに組み込みたいとのことでした。

このアイデアのきっかけとなったのは、進学や就職によって準備する期間がないまま一人暮らしを始められる方が多くそれを不安視される親御さんも数少なくないという点でした。ユーザーの焦点を実際に一人暮らしされる方ではなくその親御さんに向けたことでオリジナリティあふれるサービスに仕上がったと思います。

結果発表

いよいよドキドキワクワクの結果発表ですが、優勝したのはなんと、、、

チーム「酢」!!

実はとてつもなく接戦でした。いつも審査の時間を10分ほど設けているのですが今回はなんとその2倍の20分もかかる大熱戦に、、、

最終的に優勝の決め手になった要因は「一番生活が便利になると感じた」ということだったそうです。

どのチームも個性がはっきりしていて審査員の方はかなり苦労されていました。運営として、全チーム短時間で高レベルのアイデアを提案してくださったのでイデアソンとして価値あるものを作れたのではないかと思っています。

交流会

イベント自体は終了し最後に交流会を開かせてもらいました。今回はオンラインということで参加者をランダムに各ブレイクアウトルームに配属するといった形になりました。各部屋で今回の感想から他愛のない会話を行いメンバー、チーム、審査員という壁をなくした交流会はかなり盛り上がりました。画面越しという条件があったにもかかわらず実際にあったかのように仲良くさせていただいたので、私たちが抱く〜出会おう、新しいヒト、新しいジブン〜という理念は達成できたのではないかと思っております。

最後に

わっかそん初のオンラインイベントは始まりから終わるまで不安な要素がたくさんありました。ですが、いざ当日を終えてみるとその苦労のかいは十分にあったと思っております。今回出会うことが叶った繋がりや経験を大切にし、これからのイベントに活かせて行けたらと思っております。

そしてこのイベントを作成するにあたって多くの方にご協力いただきました。改めましてお礼を申し上げます。

今回を含め私たちのイベントが参加してくださった全ての方の何かのきっかけになればと思っています。そのためにもこれからも様々な活動に全力を尽くさせていただきますので今後とも応援していただければ幸いです。

それではまた次の活動でお会いしましょう。