第五回わっかそん

令和2年3月20日にTIME SHARING Biz 渋谷宮益坂3Aにて第5回わっかそん「新しいボドゲを考えよう」を開催いたしました。
今回は第5回わっかそんの開催レポートを運営の目線から書いていきたいと思います。

まず、新型コロナウイルスの感染拡大の中、第5回わっかそんの開催にご協力くださった皆様、また参加してくださった皆様に心より感謝申し上げます。皆様のご協力の下、盛会のうちに閉幕いたしました。ありがとうございました。

それでは早速!順番に振り返ってまいりましょう!!

準備編

そもそもわっかそんが正式に再始動し始めたのが令和2年1月3日の新年会(?)でした。ここらへんの話はまた誰かがしてくれるでしょう笑。そこで次の春休み、つまり3月に次のわっかそんをやろうと決めました。そこからは怒涛の日々でした。テーマを決め、場所を決め、協賛してくださるところを探し、タイムスケジュールを詰め、今後の活動についても考え、て感じであっという間でした。

その中でも印象的なのは

  • 人集めと宣伝
  • 協賛企業との連携

の2つですね。

まず、人集めと宣伝については、3年ほどわっかそんとして活動していなかったこともあり、地道に発信を続けていった、ということに尽きます。

毎日facebook等のSNS*1で投稿をし、YouTubeチャンネルも開設し*2コンスタントに動画を上げ続ける。そして過去にお世話になった方々に久しぶりにご連絡差し上げて、今回もたくさんご協力していただきました。この準備期間に改めてひとのつながり、つまりわっかそんの名前の由来でもあるひとのわっか」の大切さを身にしみて感じました。

次に協賛企業との連携です。今回はディアシュピール株式会社の川口様株式会社ピチカートデザインの白坂様にご協賛いただきました。我々がどのようなことをしたいのか、どのようなことを協賛していただきたいのか、そんな話し合いをいくつも乗り越え、お二方のご協力の下、よりレベルの高いわっかそんができたと思います。改めて御礼申し上げます。さらに、今回のテーマであるボードゲームについてより広く知っていただくべく、お二方にインタビューを行い、Youtubeで公開しました*3。詳しくはYouTube本編を見ていただきたいですが、ボードゲームカフェを営むお二人だからこそ言えるボードゲームの魅力等を語っていただいております。

できる準備をすべて終え、いよいよ当日です!!

当日編

準備〜テーマ紹介


オープニングの様子

恥ずかしながら、僕は(他のメンバーもそうだと思いますが)当日結構緊張しておりました笑。なんせ3年ぶりのわっかそん!さらに我々(アサクラ・カジ・Joey)が表舞台に経つのは実に第2回わっかそん以来4年ぶり!緊張もします笑。そんな中、当日会場の準備をし、参加者の方々を迎え入れ、それぞれのチームでぎこちなく挨拶など交わしている様子を見ている内にどんどんと「やるぞ!!」と自信とやる気に満ち溢れていきました。ここはわっかそんの新しい出発で、ここから始まって大きくしていくんだ!と。

11時。いよいよ第5回わっかそんスタートです。堅苦しい挨拶(笑)やテーマ発表・当日のスケジュール等を話し、協賛してくださった川口さんと白坂さんに新しいボードゲームを考えるにあたって、というテーマで登壇してボードゲームについて話していただきました。この内容について少し話したいと思います。

お二人がおっしゃっていたボドゲを考えるコツは

  • 誰もが一度は経験したことのある遊び
  • ワンアイデア

を考えてみる、ということ。つまり、神経衰弱やしりとりなどからサッカーなどまで、子供の頃に誰もが純粋に楽しんだ単純な遊びをボードゲームに落とし込んでみる、さらにそこにボドゲならではのちょっとしたワンアイデアを入れ、他プレイヤーとコミュニケーションが取れるようにしたりすると面白い、というお話でした。この話はアイデアソン本編で新しいボドゲを考える切っ掛けとして非常に参考となるものだったと思います。

アイスブレイク

そして11時30分になり、アイスブレイクが始まりました。そもそもアイスブレイクとは

面識のない人同士が集まる場面などで初対面の緊張感を和らげ、お互いに打ち解けるきっかけをつくるための手法、あるいはそれを行う活動時間を指す言葉(参照:人事労務用語辞典)

なのですが、今回はそのアイスブレイクとして「キャット&チョコレート」というボードゲームを採用しました。

「キャット&チョコレート」とは日常的な問題(例:サボっているところを見つかりそうなど)を手持ちのアイテムカード(例:ラーメン・着物・おかんなど)を使って切り抜ける方法を考える、というもの。アイテムの使い方や問題の捉え方を変えてみるなど、発想力が求められるゲームです。

今回はチーム戦で行い、各チーム1つの問題に対して5つ程度のアイテムをすべて使って解決するというルールにしました。第1ラウンドのシンキングタイムは6分。厳しい時間制限の中チームで協力してアイデアを出し、どのチームも独創的なアイデアで乗り切っていました。

第2ラウンドは全チーム同じ「逆向きの新幹線に乗ってしまった」というお題。しかしシンキングタイムはなんと3分!第2ラウンドで面白かったのは多くのチームがかなり物騒なアイデアを持ってきたところ笑。時間のない中で追い込まれると人間は物騒な発想になりがちなんだな、ということがわかって面白かったです笑

さて、これ実は前日に運営メンバーでシュミレーションを行ったのですが、めちゃくちゃ難しいということはわかった上でこの無茶苦茶な時間設定とさせていただきました笑。しかし、この「キャット&チョコレート」のおかげでチームの仲はバッチリ縮まったのではないでしょうか!?

イデアソン

12時15分。いよいよ「新しいボドゲを考えよう」をテーマにアイデアソンがスタートです。

イデアソンとはそもそも「アイデア」と「マラソン」をかけ合わせた造語で、特定のテーマに対して、時間制限の中、チームで競いながら新しいアイデアを生み出すイベントのことです。

今回は「新しいボドゲを考えよう」というテーマで時間は約3時間で行いました。先程のアイスブレイクによって距離が縮まった各チームはそれぞれのアプローチの仕方でアイデアを出していきます。あるチームは一般的な遊びの中からボドゲにできるものを選び、あるチームは学園モノというテーマから攻め、また別のチームはコミュニケーションの仕方を模索し、ボドゲを通して学問につなげようとするチームもあり、みていて面白かったです。

議論が煮詰まってしまうタイミングもありましたが、今までの参加者であったり、わっかそん運営メンバーや審査員の方々の助言を受け、どのチームもそれぞれのオリジナリティを出しながらアイデアをまとめていきました。

さて、今回のテーマの醍醐味でもあったと思いますが、議論の最中どのチームも実際にアイデアをゲームとして形にして試行錯誤していました。アイデアを実際に形にすることが簡単なのもボドゲの魅力です。実際にプレーしてみるとルールに穴があったり、ゲームバランスが悪かったりすることがわかります。そうやって机上の空論で終わらせず、現実に見合ったアイデアを生み出していくのがアイデアソンの魅力であり価値であると思います。

審査員の方も交えて熱い議論が続きます身振りを交えながら。アイデアを書き留めながら。

プレゼン

15時20分。約3時間のアイデアソンの時間はあっという間に過ぎ去り、議論をまとめ、発表の時間です。ここで各チームのアイデアについて簡単にまとめていきたいと思います。

チーム「#春から早稲田」

チーム「#春から早稲田」

このチームは「Mission Possible?」というジェスチャーと会話を通して行うコミュニケーションの形としてのゲームを提案しました。このゲームは回答者(1人)と演者(回答者以外)に分かれて行います。

ミッションカードと呼ばれるなんらかのジェスチャー等のミッション(例えば水を飲む、など)が書かれたカードを1枚ずつ演者に配ります。それぞれ自分のミッションだけを確認し、回答者はこのミッションカードと同じだけのダミーカードを混ぜて回収します。次に演者たちは「スポーツ」などのお題が書かれた話題カードを全体で1枚引き、その話題について話しながら自分のミッションをこなします。ただし、そのミッションが回答者にばれないようにダミーを交えつつ行わなくてはならず、親はその会話の様子を見ながら、それぞれの演者のミッションを推測して当てる、というゲームです。

演者たちは自分のミッションがばれないように他の人のまねをしてカムフラージュをするので、他の人の動きを観察することにもなり、コミュニケーションツールとしてすごく有用なボードゲームだと思いました。

チーム「たかしくんと仲間たち」

チーム「たかしくんと仲間たち」

このチームのテーマはズバリ「陽キャ」!ゲーム名は「Youは陽キャ?」

1人のプレイヤー(Aさんとします)が趣味・部活・イベントの設定を先にカードによって決められ、さらに陽キャ度を表す数字が書かれたカードを他のプレイヤーに見えないように引きます。設定に沿った他プレイヤーの質問に対して、その陽キャ度に合うように答え、Aさん以外のプレイヤーがそのAさんの陽キャ度を推測して当てる、というゲームです。

各世代により、陽キャ陰キャのイメージは違い、世代ごとに学生時代のあるあるネタで盛り上がる、そんな今までになかったテーマのボドゲでした。

チーム「ハーレム」

チーム「ハーレム」

このチームは漢字に目をつけ、”Scrabble" という米英の単語を作成して得点を競うボードゲームの日本語版を作ることを試みました。

ルールは、予め漢字1つをマス目に置き、手札として渡された漢字を熟語ができるようにマス目に当てはめ、熟語を作るごとにポイントが加算されていくというもの。熟語の作りやすさによって各漢字にポイントが割り振られています。面白いのは熟語が作れなくなった場合、強引に造語を作ることができ、そのプレゼンが説得力を帯びていれば得点が入るのです!

語彙力だけでなく、いつの時代も必要となるプレゼン力・アドリブ力を鍛え上げられそうな身になるボドゲです。

チーム「チーム3番」

チーム「チーム3番」

このチームは古くからある子供の遊び:ドロケイがテーマのボドゲを発表しました。

ルールは宝物を警察側が隠し、泥棒がそれを見つけて警察側に捕まるまでにアジトまで持って帰るというもの。捕まると宝は没収され、更にもう一度別の場所に隠されてしまいます。ドロボウが捕まった場合は牢屋に入り、仲間が助けてくれるか、サイコロで6を出すと逃げ出すことができます。このゲームはサイコロを用いてその目によって状況が大きく左右され、さらにヒントや特殊なアイテム(+1~3マス進む等)もあるため、後半になるほどスリル満点な展開となります。

このチームは早くにドロケイというテーマを定め、ゲームバランスを平等にするために細かなルールまで決めていて、戦略の組み方も様々でゲーム性の高いボドゲだと思いました。


実演を交えたプレゼン

各チームの発表の後、審査員の方や発表チーム以外のチームからそれぞれ鋭い質疑応答があり、どのチームも自分たちのアイデアについて存分にプレゼンしていました。

結果発表

16時15分。審査の時間を終え、ドキドキの結果発表です。

優勝チームは........

たかしくんと仲間たち!!


優勝したチーム「たかしくんと仲間たち」

陽キャ度という発想やそれをボドゲに落とし込むアイデアは大変素晴らしいものがありました!改めておめでとうございます!!

景品として運営からは賞状が、審査員の方からは3つのボードゲームが優勝チームメンバー全員に贈呈されました。

結果発表のあと、審査員の方から全体の講評をいただきました。その中で、「どのチームも様々な切り口からテーマやアイデアを発想し、短時間でまとめ上げ、実現性・斬新性ともに審査員の想定以上のもので、審査は大変僅差だった」と言っていただき、第5回わっかそんも大変みのりある会になったのではないかと思います。

交流会

16時30分。アイデアソンとしてのイベントは終わり、交流会となりました。参加者や審査員の方々、運営メンバーが分け隔てなく、ボドゲについてや全く関係ないことまで自由に交流し、わっかそんの目指す「ひとのわっか」も大いに広がったんじゃないでしょうか。

最後に参加者の方にも手伝っていただきながら片付けをし、18時に第5回わっかそんは盛況の内に閉幕となりました。

最後に

改めて、第5回わっかそんに携わってくださったすべての方々に御礼申し上げます。我々としても久々のアイデアソン運営であり、そんな中でアイデアソンの楽しさやそれを運営する面白さについて再認識することができました。

また、今回出てきたアイデアは本当にどれも興味深いもので、ボドゲとしてもっとルールをより詳細に定めてプレイしてみたいなと素直に思いました。

我々わっかそんはこれからも「出会おう、新しいヒト、新しいジブン」を理念にそのような体験ができる場を作るために精力的に活動して参りたいと思っています。第6回以降のわっかそんやそれ以外のイベントも鋭意企画中ですので、今後ともご支援ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

以上、第5回わっかそん開催レポートでした!!