昨年の夏、スタディーツアーで村人のインタビューを行いました。インタビューを受けてくれたおじちゃん。自分の仕事のことや村のこと,家族のことを楽しそうに誇らしげに語ってくれたおじちゃん。とても印象に残っています。
「今息子さんは何をやっているんですか?」
「出稼ぎしてる、毎日電話で仕事が辛いって言ってくる。」
息子さんは地元の大学に進学したものの、在学中の勉強が嫌になっていたところ、お友達に出稼ぎに一緒に行かないかと誘われ、「嫌いな勉強をするくらいならお金を稼いだ方が良い」と思い、大学を退学し、出稼ぎへ行ってしまったそうです。
当時お父さんも本人が選択したものだからと言って背中を押したものの、「辛い、辞めたい、また勉強したい」と電話で聞くと、あの時退学を止めてあげてたら、と後悔しているようでした。
インタビューを通して、「大学行ったけど、辞めた」とか、「大学か出稼ぎか迷って、すぐにお金が欲しくて出稼ぎにした。」,「大学を辞めなければ良かった、また勉強したい」などというお話をたくさん聞きました。
大学卒でも就職先があるとは限らないという現状や家庭の問題があるとしても、なぜ一度決めたことをすぐ諦めてしまうのだろうと疑問に思いました。諦めることは決してネガティブな事ではないけれど、とてももったいないと感じました。
私はスポーツを通してこの状況を少しでも変えられるのではないかと思っています。
ヒストリーにも書きましたが、私は中学時代、陸上・バレーのスポーツに打ち込み、様々な経験が出来ました。怪我をしても、努力が報われなくても、諦めずにやってみる,仲間と一丸となって物事に取り組んでみる,必死に頑張って達成感を得る,自分に自信を持つようになる,など挙げたらキリがないくらい。
苦しい状況になった時にスポーツで経験したことが活きているなと感じることが多々あります。このチカラが「スポーツのチカラ」だと思います。スポーツを頑張ることで成長することができると信じています。
大きい小さい関係なく、どんな夢でもいい。
子どもたちが持った夢を、この地域だから、この国だから叶えられない,仕方ないと簡単に諦めないでほしい。学童期・思春期に打ち込んだスポーツを通して得たことを糧にし、何かを諦める前に踏ん張ってみてほしい。
もしかしたら、その踏ん張りがその子の人生を大きく変えるかもしれない。その子に影響されて、友達が、村が、国が変わるかもしれない。それくらいに、「スポーツのチカラ」は偉大だと信じています。
そのスポーツのうちの1つ、サッカーの場を提供するのが、WorldFut TSUKUBAです。
サッカーを通して何か子どもたちにとってプラスになることを信じて。
スポーツ・サッカーのチカラを信じるWorldFut TSUKUBAだから出来ることを。
私たちの活動が子どもたちの夢を叶えるうちの1歩になりますように。