わいせつ行為の福岡市議が辞職、ボーナスは支給へ

 知人女性から強制わいせつの被害届を福岡県警に出されている福岡市議の田中丈太郎氏(46)が4日、福岡市議会議長宛てに辞職願を提出。同日受理された。田中氏は元JR九州社員。同社労組の支援を得て2007年4月の市議会議員選挙で初当選し、3期目だった。

 田中氏は11月初旬、知人らと4名で会食。うち帰りのタクシーに同乗した女性に対し、わいせつな行為におよんだとされ、この女性から福岡県警に被害届が出されたという。田中氏は「酔っていたので覚えていない」としていた。所属していた会派「福岡市民クラブ」からは、田中氏から初めて報告があった11月7日以来、議員辞職すべきとの声が突き付けられていた(田中氏は11月30日付で退会)。

 議員報酬に関する福岡市の条例によると、12月の期末手当(ボーナス)は、基準日12月1日から1カ月前以内にやめていなければ支給される。今冬のボーナスは約220万円。田中氏が問題を起こしたのは11月初旬とされるが、それ以前のタイミングなら議員辞職が早まり、ボーナスが支給されない可能性もあった。また、時期に関係なく、福岡市民の名誉を失墜させている時点で、そもそも議員としてボーナスをもらう資格があるのか疑問である。

【山下 康太】