人の想いにふれる

僕は物心ついたときから本を読んでいて、知的好奇心を満たすことが好きでした。

しかし、読者という受動的な立場ではなく、フリーペーパー製作者としての立ち位置で、初めて気づいたことがあります。それは人の想いやあたたかさです。


クールに文章化された媒体は、やはりそれが客観的なものである以上、人の想いが読者に伝わりにくいものです。


しかし、実際自分が取材にあたって、それぞれの人がそれぞれの想いを抱き、生きているということを知りました。


それは当たり前のことかもしれませんが、とても凄まじいものです。それぞれの想い、その背後にあるライフストーリーやジレンマを聞くと毎回、圧倒され、立ち尽くしてしまいます。一方で、その想いを自分がきちんと文章に出来るのかという緊張も生じます。


しかしだからこそ、面白い。今は京都市上京区の人々の声を聞き、地域密着型のフリーペーパーを制作しています。地元の人々の想いがもっとみんなに広まり、繋がることで、地域コミュニケーションの架け橋になるような雑誌になれならいいなと願い制作に取り組む日々です。