僕は小学校教師になるのが夢です。
…って言ってもずっとなりたかった訳じゃなくて、去年教育実習に行った最後の日に貰ったある子どもからの手紙がきっかけでした。
あんまり仲間にも話したことがないなって思ったので、今日は僕がどんな先生になりたいかを話したいと思います。
僕の理想の教師像は「初めて自転車に乗る時のお父さんみたいな先生」です。
初めて補助輪を外した自転車に乗ったとき、本当に怖かったのを覚えています。転ぶのがすごい怖くて、なかなか勢いをつけられなかった。けど、後ろでお父さんが掴んでてくれた。
「ちゃんと掴んでる?」必死で前を向きながら確認すると「掴んでる、大丈夫だよ」と声をかけてくれた。
「ちゃんと掴んでるよね?」真っ直ぐ漕ぎながらもう一度確認すると、「掴んでるから、大丈夫だよ」とお父さんは半分笑った声で遠く後ろの方で返事をしました。手を離して、自分の力で漕げていたことに気付いた僕は、嬉しくて、嬉しくて、夢中で自転車に乗っていました。
子どもにとって学校って初めてだらけで、楽しみなことで溢れてると思います。でも反対に不安なことにも溢れています。でも不安な事に一歩踏み出して、挑戦することで子ども達は大きく成長すると思います。
挑戦に大切なのは、「掴んでくれてる安心感」と「自分でやり遂げた達成感」だと思います。子どもとの信頼関係は子どもからの一方的なものでは成り立ちません。子どもが安心できるくらいに先生を信じてくれるのと同じように、子どもを信じて見守ることが大切です。
最近、親に歳が近づいて、自転車に夢中で乗る子どもを見守る難しさに気づきました。「危ないから遠くへ行くな」とかついつい止めてしまいたくなります。
でも僕は、子どもたちに転ばないように「遠くへの漕ぎ方」を伝えたい。そして、「転んだ時の起き上がり方」を伝えたい。そんな先生に僕はなりたいです。