私はこの21年間、家族に愛されて、特に大きな病気もなく、普通に進学して普通に生きてきた。でも、これがどれだけ恵まれたことだったのか、半年ほど前に気づかされた。
一般的に、3組に1組の夫婦が離婚すると言われてる。
みんなが大学に通えてるわけじゃない。
幼いうちに親を病気で亡くしている人たちだっている。
私にとって、正直それらはテレビの中・本の中での話に過ぎなかった。両親からたくさんの愛を注がれて、平和に普通に生きてきた私には、想像が追いつかない世界がたくさんある。
基本的に前向きだし、何か辛いことがあっても、捉え方しだいだ!これを糧にしようや!って思う。けど、そんな風に思えるのだって、結局ぬくぬく育ってきたあまちゃんだからなのかもしれない。
普通って、幸せって、怖いって思った。
未知って、無知って、怖い。
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最近、面接のフィードバックで「恵まれた環境で生きてきたんだろうね」って言われた。それで、半年前に考えていた上のことを思い出した。その選考は結局落ちた。
たしかにな。私はきっと、恵まれたと言われる環境で生きてこられたんだろう。直面した困難とか苦しみとかさ、ちっぽけなものなのかもしれない。それを支えてくれる人が、必ず周りにいてくれたのかもしれない。
だけどさ、だからって何も考えずに生きてきたわけじゃない。努力してこなかったわけじゃない。悲しみを知らないわけじゃない。
たしかに私の想像できないことだってたくさんあると思う。だけど、だけどさ、そこを言われたって、私にはどうしようもできないやん。
その中で色々考えながら、たくさん想像しながら、悲しみや失敗を糧にしながら必死に生きてるんだよ。恵まれてる。たしかにそうだ。感謝しかない。けど、その一言で済ませないでよ。
そんな引っかかりと同時に、やっぱり無知って怖いなって思う自分がいる。
けど、今はそこでは終わらない。
育ってきた環境とかって、誰であってもその人自身の強みでもあり弱みでもあるんだと思う。
けど、それってどんな境遇でも悪いことじゃない。
ダメなのは、そこに囚われすぎること。
強みも弱みもちゃんと理解することで、優しく生きられるんじゃないかなって、最近は思う。
半年前から、少しだけ前に進めたのかもしれない。