おはようございます!
第4回となる今回は、「Aim(目標設定)の法則」がビジネスの世界においてどのように活用され、どのような変遷を遂げてきたのかということをお伝えしようと思います!
そもそも、「目標設定の法則って何?」という方は、この前の記事(=③の記事)を読んで下さいね!
では、ビジネスにおける目標設定の変遷を見ていきたいと思います。前の記事でも話した通り、目標設定には3つの種類がありました。①行動目標、②成果目標、③意義目標です。
まず、ビジネスにおいて重視されたのは①行動目標です。時代は、高度経済成長期まで遡ります。この時代は、各企業におけるビジネスの「勝ちパターン」はほとんど同じでした。この「勝ちパターン」というのが「安くて、良いものを、早く作って、届ける」というもの。代表される企業は「松下電器(=現:パナソニック)」です。大衆消費社会にいち早く気づいた松下電器は、安価且つ品質の良い家電を大量に生産し、消費者に届けました。結果として松下電器の家電は広く日本の世帯に行き渡り、業績も右肩上がり。それに追随する形で他の企業も同じような「パターン」で企業活動を行ったのです。パターンが同じということは、メンバー(社員)の行動をそのパターンに当てはめるだけでよいので、①の行動目標を重視すれば良かったというわけです。
次に重視されたのは②成果目標です。時代は1990年代以降になります。この時代のトレンドが「MBO(Management By Objectives)」です。日本語訳にすると「目標によって管理する」ですが、日本企業は違った訳(「目標を管理する」)をしている所も多いようです。訳し方が違うだけで、そのものの本質が変わってしまうことは明らかです。MBOというのは、チームごとの成果目標を各メンバーに落とし込むことにより、成果を創出するために必要な行動をメンバー自らが考えることを促すことが出来ます。そうすることで、環境の変化にも対応できる企業・チームが生まれました。
そして、現在重視されているのが③意義目標です。ここでは、「OKR(Objectives and Key Results)」という考え方があります。 「Key Results=創出すべき成果」 と共に、その先にある 「Objectives=実現すべき目的・意義」 まで含めて目標設定するものです。OKRにおいて最も重要なのは「Objectives(実現すべき目標)」=③意義目標であり、その実現のために「Key Results(創出すべき成果)」=②成果目標を柔軟に変更することができます。ビジネスの変化が激しい現代では、各企業が意義や目的に立ち返り、時に成果目標の観点や水準を見直さなければなりません。そういった、対応力や柔軟性が求められる現代だからこそ、③意義目標が、OKRが重視されているのでしょう。
◆ Aim(目標設定)の法則〜まとめ〜◆
〇チームに最も適した目標設定をすることがそのまま結果に繋がる。また、目標設定には3つの種類(①行動目標、②成果目標、③意義目標)があり、その目標設定方法を適切に選ぶためにはチームのメンバーの特徴を知ることが重要。
〇チームに行動目標しか設定されていなければ「作業」の奴隷に、成果目標しか設定されていなければ「数字」の奴隷になりかねない。そこで意義目標を設定することで自らの生むべき成果や取るべき行動に意思を持てる。今の時代、チームが何のために存在し、どんな影響を与えていくべきなのかという意義目標をすべてのメンバーが意識し、自発的に行動し、成果を上げるチーム作りが求められる。
以上で、「Aim(目標設定)の法則」は終わりです!目標設定を完了させてチームの基盤を作ったら、次はメンバー選び!
5回目となる次回は、2つ目の法則 「Boarding(人員選定)の法則」についてです!
お楽しみに!😊