マインド 学生団体WAKA×YAMA

【代表からのメッセージ】

〜自己紹介〜

私は、和歌山県立医科大学医学部医学科 地域医療枠の2年生です。学費や生活費のすべてを地域医療枠の補助金で賄っています。県民のみなさんの税金で生活させていただいているからには、将来は広い視野で地域全体を診れる総合診療医になりたいと思っています。また、今後医師過剰になると言われる日本において、周りと同じように勉強だけをしていてはいけないという危機感もあります。それゆえ、課外活動を盛んに行っています。去年1年間はinochi学生プロジェクトという団体で幹部を務めヘルスケアの社会課題に取り組んできました。inochi学生プロジェクトは大阪、京都を中心とする大規模な団体です。そこで団体運営を学び、マネジメント力やアントレプレナーシップを身につけました。その経験を活かして今年4月、和歌山で団体を立ち上げました。これからは地元の和歌山で、和歌山の学生と共にヘルスケアのイノベーションを起こしていきます!

〜原点〜

私が医師を志したきっかけは、「『ちゃんと』って何?」という疑問でした。
私は生まれつき目が悪く、物心つく前から大阪母子医療センターに通うなかで「ちゃんと見えてる?」という問いを何度も投げかけられました。私が見ている世界はこの世界なのに、みんなは別の世界を見ているのだろうか。私が見ている景色は「ちゃんと」していないのだろうか。そんなもやもやを抱えながらも、周囲の心配を気にして「ちゃんと見えてるよ」と期待されているであろう答えを返していました。

また、大阪母子医療センターに集まってくる子の多くは重い病気を抱えていました。私が2回目の入院をした際、隣のベッドだったゆうりちゃんは何年も学校に行けていない状況でした。そこで私は「私たいてい学校に行ってるから、私が勉強して『ちゃんと』を知って、ゆうりちゃん治せるようになったら、一緒に学校いけるやん。」という話をし、医師になるという約束をしました。幼いながらの約束ですが、この約束は今でも私の原動力となっています。

~私と発達障害~

私は去年、inochi学生プロジェクトという団体でcoreメンバーとして幹部を務めヘルスケアの社会課題に取り組む中で、発達障害者が増えていること、二次障害が問題となっている現状を知りました。発達障害を抱える生徒は公立小中学校において6.5%おり、発達障害により「通級指導」を受けている児童・生徒がこの20年あまり間で7倍以上増えたとも言われています(平成24年文部科学省による調査)。

大阪母子医療センターにもたくさん個性的な子がいましたが、幼い頃は病院内でみんな個性として受け入れられており、そもそも「発達障害」という言葉も知らず楽しく遊んでいました。しかし、私は小中高と年齢が上がるにつれ、発達障害を抱える子と疎遠になっていき、接する機会がなくなっていきました。「普通」や「ちゃんと」に整っていくクラス、学校にも違和感を感じていました。

みんなは今どこで何をしているのだろう、と思いを馳せた時、発達障害の子が二次障害に苦しんでいるかも知れないと思うと他人事とは思えず胸が痛くなりました。私が大阪母子医療センターで夢を得て、夢を諦めずにここまで来られたのは病院でのみんなとの出会いや約束のおかげです。そのみんなが生きづらい社会であるならば、私が変えます。

発達障害の二次障害は、当事者の問題というよりは、社会の問題です。周囲の理解がないから起こるものです。つまり、発達障害ではない人が発達障害について理解を深め、言動に注意することで、発達障害の二次障害は無くせるのです。まだ医師になっていない私でも、医学部生だからこそ出来ることがあるのではないか。そう考え続けて導き出した方法が、今回のプロジェクトです。

〜私と和歌山~

このプロジェクトは和歌山の中高生を対象にしています。歳をとるとともに発達障害に対するステレオタイプが形成されていく中で、先入観がまだ形成されきっていない、かつ社会的意識が芽生え始める層が中高生であると考えました。また、地元和歌山では都会のように中高生が参加できる課外活動が多くはありません。私自身も中高生の時は大学生と話す機会などほとんどありませんでした。大学生やアドバイザーの先生方と共に1ヶ月間のプログラムを走り抜けることは中高生自身が将来を考えるきっかけとなるでしょう。私は仲間と共に今までの経験などを生かし、和歌山の中高生に未来の選択肢を増やしたいのです。

私たちWAKA×YAMAに、若者に、かけてください。

あなたの支援で、発達障害者の生きづらさを少しでも無くすことができます。あなたの支援で和歌山の学生にチャンスを与えることができます。どうか、よろしくお願い致します!

WAKA×YAMAメンバー