『違う国からいきなり来た僕たちが学校を建てることは不安じゃないの?』
『だって去年、"必ず学校を建てる"って約束して、本当に建てにきてくれたから。日本人は約束を守ってくれる。だから不安じゃないよ。』
今年のカンボジアで一番印象に残ったエピソードだった。他の国から来た、初めて会う人もいる大学生を心から信頼してくれた。そしてこの間の春、学校が建った。僕たちは去年の約束を果たし、また新たな約束をした。
『必ず次の春にこのチョンコ村に帰ってきて、この学校に色をつける』
そこで少し現実的な話もしたい。
学校を1校に色をつけるのにかかる費用は200万円。今の社会状況がコロナの影響で不安定な現状でその資金を集めるのは、不可能にちかいと僕は思う。
でも0%じゃない。
まだ約束を果たせないって決まった訳じゃない。
一緒に行く仲間達に想像してほしい。
色の無いままの学校の隣のあの原っぱで、子ども達に企画をやる自分たちの姿を。
一緒に行く仲間達に思い出してほしい。
「完成させられなくて、ごめん」と涙を流しながらに言ってた先輩達の姿を。
こんなところで個人的な話でごめんだけど、俺にとって次のカンボがラストなんだわ。せっかく行くからには、俺は学校に色をつけたい。約束を果たしたい。
一緒に行く仲間達と見てみたい。
一つずつレンガを積んだ学校に色がつく瞬間を。
笑顔で通う子ども達の姿を。