10,000までの道のり

10,000までの道のり


初めまして。

早大生のための総合情報アプリ『わせコマ』を運営しております 早稲田大学文化構想学部3年の熊谷 豪晃と申します。

素晴らしいこの節目に、ご報告も兼ねて初の記事を書かせていただきます。

タイトルの通り、わせコマは4/15に10,000ダウンロードを突破いたしました。

日頃よりご愛用いただいているすべての方々に心より感謝申し上げます。

10,000ダウンロードを記念し、備忘録の意味も込めてこれまでの道のりや思いを書きたいと思います。

今までブログは書き手の自己満足のためのツールだと思っていましたが、今回書いてみて、改めてやはりブログは自己満だと実感しました。興味のある方はお付き合いいただければと思います。


わせコマが本格的に運営を始めたのは去年の10月のことでした。

当時はまだユーザー数が2,000人ほどで、それでもすごいと思っていました。

わせコマ運営チームの目的は発足当初から同じ。「本当に早大生のためになるサービスをつくること」でした。

自分は「学生のためのサービス」でありながら、それを謳い質の低いサービスでただ旨い汁を吸う営利目的の企業が対学生サービスにおいて蔓延っている現状にうんざりしており、その現状を打開すべく、「安全・便利・革新的」の3つを兼ね備えた最高のサービスを学生に届けたいと思っていました。

「なぜ時間割アプリなのに個人情報が必要なのか」「なぜこのサービスに登録機能が必要なのか」

その答えはただひとつ、マネタイズ(収益化)をするためです。

大の大人がこんなことをして金を稼いでいるということには肩を落とす思いであり、それを知らずただ食いものにされる学生を黙って見ているのも辛い思いでした。「サービスの提供」ではなく「利益の最大化」を念頭に置いているため、サービスが粗悪であっても気にしない。「使えればいいだろう」とサービスの利便性向上など気にしない。企業にとってアプリは、マネタイズの道具に過ぎないのだと感じました。

ただ、企業はマネタイズあっての企業であり、完全に否定することはできません。

企業活動の目的は利益を出すことであり、それによって存在が維持されます。企業と利益は切っても切れない関係性なのです。

だからこそ、利益優先主義にとらわれる必要のない学生が自主的に行う。そうすれば利益を追求せず、そのために学生が被害を被ることのない、利用者にとってメリットしかない、本当に「人のため」のサービスを提供することができるのです。いわゆる「ボランティア」というものですね。

この究極のボランティア活動に残りの学生生活を捧げると決めたのです。


サービスの構想は単純でした。

早大生が欲しい機能を追加する、ただそれだけです。

これが、わせコマが時間割アプリの枠組みを超え、早稲田大学の総合情報アプリとして成長していった要因でした。

時間割を自動で取得できる、時間割のコマを押すとワンタップでシラバスが表示される、いちいちwebから検索をかけなくてもアプリ内で大学のwebシラバスがすべて検索できる、空き教室も検索できる、サークルも載ってる、わせバスの時間も検索できる・・・。サービスの軸を早稲田に絞り込むことで、早大生に特化したクオリティの高いサービスの提供を実現しました。

これはどのアプリにも真似できない、対早大生においては最も質の高いサービスだと自負しています。


とは言え、新しいものが受け入れられるには時間がかかります。最初の5か月はそのことをひたすら痛感する日々でした。

例えばサークル一覧にしても、掲載をお願いしてもほとんどのサークルが無視でした。

早大生向け総合情報誌『マイルストーン』に載っているすべてのサークルに声をかけても、返事が来たのはたったの20団体だけ。絶望したのを覚えています。

わせコマのメインは時間割機能ですが、時間割アプリは一度入れたら乗り換えることはほぼありません。友達に「これ使ってよ」と声をかけても、実際に使ってくれる人は2.3人しかいませんでした。


このサービスの勝負は主に年2回。春/秋の科目登録のタイミングです。

ここで流れが変わりますし、実際転機は3月の科目登録の時期に訪れます。

ダウンロード数は一気に伸び、3月から4月にかけて6,000人以上の早大生がこのアプリを使い始めました。

結果として、4/15の10,000DL突破後も増え続けている状態となっています。


わせコマを通し、サービス運営にとってやはり一番大切なのは「誰のためのサービスであるか」を理解することだと改めて認識することができました。

人に理解されることの本質は相手を理解することであり、その理解には当事者性が求められます。

その当事者性を得るためには問題経験の主体となることこそが重要であり、それは現役早大生である自分達にしかできません。

だからこそ、「本当に早大生のためになるサービスをつくること」を掲げ、その目標に向かって全力を尽くすことができ、またそれが10,000DLという結果として表れたのだと思っています。

これは「早大生のためのサービス」であり、それと同時に「早大生にしか作れないサービス」でもあるのです。


そしてこのことは、あらゆる物事にも通ずると考えています。

「人のため」の何かをするには自己犠牲の覚悟と精神が必要であり、並大抵の忍耐力では実行できません。

自分は早稲田が好きで、早大生が好きだからこそこのサービスを運営できています。

父親が疲れていたら肩を揉む、母親が疲れていたら皿洗いを代わる、そこに一切の利益性を見出さないのと同じことです。他人のために尽くすことはその延長線上であり、その距離が遠くなるほど忍耐力が必要となります。だからこそ、先述した当事者性というのは運営を維持する大切な要素でもあるのです。


最後に。

自分の目標は、このサービスを全早大生が使うものにすることです。

10,000という数字はスタートラインに過ぎず、ここからが勝負だと思っています。

早稲田には約30,000人の学生が在籍していると言われています。

それらすべての学生が利用したときが、わせコマがサービスとして完成する瞬間であり、「安全・便利・革新的」のすべてを揃えたサービスとなった証でもあります。

わせコマの挑戦はまだまだ続くのです。


長くなりましたが、ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。

今後もただ早大生のためだけを思い運営していきますので、ご声援、ご愛用のほどよろしくお願い致します。



(タイトルを10,000までのみちのりとしておきながら、みちのりの要素がほとんどない記事となってしまいましたがお許しください。具体的な運営方法や工夫、取り組みなどはまた別の機会に書かせていただきたいと思います。)


早稲田大学文化構想部 3年 熊谷 豪晃



ばんぶー
2020.05.17

素敵なアプリですね!!そんなアプリがあったら
学生だけでなく先生も事務局の方も愛用できそう
ですね!!😳 そのアプリが色んな大学にできたら
いいですね✨