新年のあいさつ、ちょこっと数学

新年あけましておめでとうございます。
年明けの三日間は大体寝て過ごしていました。そろそろ頑張り始めたいところです。

ところで、皆さんは2021といわれたら何を思い浮かべるでしょうか?

もちろん素因数分解ですね。今年は特に、高校入試で出題される可能性が高いです。

今回は今年ならではの数学の話になります。
長年数学に触れていない人からすると、少々難しいかもしれないです。


まずは素因数分解について振り返りましょう。

素因数分解とは「ある正の整数を、素数の積の形で表すこと」です。
素数は「1より大きい自然数で、正の約数が1と自分自身のみである数」です。


素数の例としては2, 3, 5, 7, 11, 13, 17,…といった感じです。
素因数分解の例としては「30=2×3×5」とかでしょうか。


まずは試しに、昨年の数字である2020を素因数分解してみましょう。
基本的に、素因数分解は小さい素数から順に割っていくように教わります。
2020は2で割っていくと、2020÷2=1010、もう一度割って1010÷2=505となりました。
505は3では割れず、次の素数である5で割ると101となります。そして、101は素数です。
よって、2020を素因数分解すると

2020=2×2×5×101

となりました。101が少々面倒ですが、割と簡単です。


では次に、2021を素因数分解してみましょう。
「まずは2で割れるか確かめて、次に3で…」
って進めていくと、全然割れません。答えを出すと

2021=43×47

となります。43も47も素数なので、先ほどの手順では非常に時間がかかります。

実はこの問題、とある技術さえ使えれば、とっても簡単に解ける問題です。

ポイントは「2021=2025-4」とが見えるかどうかです。
2025=45²(=45×45)であり、4=2²なので、
2021=45²ー2²と表せる訳ですね。
(数学が必要な人であれば、45²=2025はこの際覚えてもらった方が良いです。)
そして最後に因数分解の基本の公式「a²-b²=(a+b)(a-b)」です。

これらを用いると
2021=45²ー2²=(45+2)(45-2)=47×43となり、簡単に答えが出ました。
ちょっとしたテクニックが使えるかどうかで、難易度が全然違いますね。


ここまで書いてきましたが、2021って数字は43も47も素数である点から、素因数分解の問題として出題するのにぴったりな数字なんですよね。
というわけで、今年はこの問題が各地でちらほら見えるかもしれません。
受験生の知り合いがいる人は是非、このことを事前に伝えてあげてくださいね。

以上、ちょっとした数学のお話でした。

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