京都大学エスノ3ジョウでは、これからの地域社会、さらに言えば日本、世界を持続可能に発展させていく活力は「地域内サイクル」にある と思っています。
私たちは地域の中でのお金・ココロの良い循環を「地域内サイクル」と呼んでいます。「地域内サイク ル」を生み出すには地域の人々が地域の発展に向けてボトムアップ的に主体性をもって行動していく必要があります。
今までの日本は、中央集権的でトップダウン的な地域開発 が行われてきました。確かにこの中央集権的開発は戦後の焼 け野原に高度経済成長をもたらし、日本を世界有数の経済大 国にしました。しかし、それが招いたのは大都市部と地方部 の格差を伴った不均等な発展に加え、地域の自然や環境を破 壊しながらの開発でした。 また、国家の累積債務が膨らんでいく中で地域は置き去り となり、さらにはグローバル化の影響もあり、地方の衰退が 刻々と進んでいます。
こうした歴史的経緯を経た現状を踏まえると、地域創生に は「地域内サイクル」を生み出すイノベーションを起こす必 要があります。そのために私たちはそのイノベーションを起 こすために活動をしています。 イノベーションは境界面上に発生するもの、つまり異なる ものが交じり合うところにできます。地域の人と私たち大学生が交わる、そこにイノベーションが起き、「地域内サイク ル」が生まれる源泉となる、と考えています。
人間はいくら技術革新で移動が自由になる、と言っても地理的制約の中で生きなければなりません。となれば、何百年先の未来でも人 間の生活基盤は「地域」となるでしょう。 「地域」の持続的可能な発展を確立できれば、それは「地域」の人の暮らしを支えるモデルとなることに留まらず、日本、世界の持続可能な発展モデルともいえるでしょう。 私たちはこの「地域内サイクル」を生み出すために活動をしていきます。