【予習】芸術単元
◎事前課題に対する仮説
①演劇に関して<自分が思い入れがある作品>
虚飾集団廻天百眼 劇場本公演「冥婚ゲシュタルト」
いわゆるアングラ演劇に分類されるもの。東京グランギニョル、寺山修司などのの系譜を受け継いだ数少ない現存するアングラ劇団の1つ、「廻天百眼」によるオリジナル脚本演劇。
<一般的に人気が高い作品>
レ・ミゼラブル
言わずもがなミュージカルの金字塔というべき作品。原作は小説だが、ミュージカル化、映画化もしている。今回はミュージカル版を考えたい。
②形式上の特徴・独自性は何か
<冥婚ゲシュタルト >
表現技法、小道具、衣装などに最も特徴が現われていると思う。いわゆる大衆演劇や大きな劇場で行われるものとは違い、小劇場かつ非常に暗い雰囲気で演技が展開する。衣装はかなり派手で、メイクもドラァグクイーンのように奇抜で、顔のパーツを過度に強調したり、人間らしさを失わせたりしている。表現技法としては、こちらに語りかけるように過度に身振り手振りを行うのが特徴的である。さらに、登場人物から血が噴き出す場面では観客にもその血がかかるよう演出するなど、見ている側を巻き込むような演出や小道具が使われている。
<レ・ミゼラブル >
同じ題目が、何年にもわたり、世界中で演じ直されている点が最も特徴的であるように思う。ストーリーや音楽はほとんど変わらず、演者と言語だけが変わりながら、長い間繰り返し演じられている。
③評価する理由
<冥婚ゲシュタルト >
公演が行われる劇場は、一番前だと手が演者に届くほど近い。そこからこちら側に手を伸ばされたり、演出上のものがこちらに降りかかったりと、おそろしいほどに「現場感」にあふれている。さらにいろいろな特徴をほどこした人物が登場するため一貫した「美しさ」が存在せず、現代倫理に反した展開を含むため一貫した「正しさ」も存在しない。そこにいながらそこにいないという感覚を得られる唯一無二の場所だと思うから。
<レ・ミゼラブル >
何年経とうと色あせない音楽とストーリーの良さに一番の理由があるように思う。もう当時のことを知る人はいないが、時代や場所を越えて人々に共感や感動を呼ぶ強さがある。そのため、言語が変わろうが演者が変わろうが、毎年公演があっても人々が見に来るような作品になっているのだろうと感じた。
演劇好きなんですね!
冥婚ゲシュタルトは、はじめて知ったのですが、『そこにいながらそこにいないという感覚を得られる唯一無二の場所』を読んで一度観てみたいなーって思いました。
レ・ミゼラブル、たしかに、、音楽もストーリーも変わらないのに、ずっと演じられ続けられるってよくよく考えるとすごいことですね。
この音楽の普遍に良いと思われる部分というのは、ストーリーと掛け合わさってのものなのか気になりました。