愛のある経済とは何か

【復習】経済単元

◎講義の内容

◎事前課題の共有
(問い)「お金」によって世界はどのような状況になり、何を失いつつあると思いますか?そしてそれを取り戻すには何が必要でしょう。
 
・Aチーム
(失うもの)
時間・人間関係・冷静さを失う
欲まみれ→自分軸をもてない→エネルギーを失う
(取り戻すためには)
自分軸をもつためにお金以外と向き合う
(その他の論点)
お金にもメリットはあるのではないか
 
・Bチーム
(失うもの)
心の豊かさ・格差社会が広がる
(取り戻すためには)
生涯年収を生まれたときにもらえる仕組みづくり(ベーシックインカムの派生)
社会貢献することでお金を増やすことができるようにする
 
・Cチーム
(失うもの)
本当の幸せ
(取り戻すためには)
値段がついている意味を考える
企業の利益のとらえ方を考える
数字で表せない価値を共有の財産として守る
独自の価値尺度を創る
(その他)
長野県上田市の取り組み
コンビニの余り物を、モン(ボランティアに参加するともらえるポイント)と交換してもらえる仕組み→自分の価値で報酬を決めることができる
 
・Dチーム
(失うもの)
お金以外の関心が減る
(取り戻すためには)
仕組み×意識が大事
休眠口座は期限が過ぎたら国のモノになるらしい→ボランティアの資金などになったらいいよね
 
・Eチーム
(失うもの)
感謝のきもち
(取り戻すためには)
サービスに対する対価を体験する
 
・Fチーム
(失うもの)
コミュニケーション
(取り戻すためには)
教育・お金を使わない月間をつくり小さいコミュニティーで広げる
 
◎山口さんの講義
・日本って日給1万円だけど、他の国ってもっともらっているよね?
・経済システムの中で要領よく生きる人と経済システムを変える人の2種類いる
→山口さんはシステムを変えたいと思った
・お金は野菜と交換できるけど、お金の価値はそのままで、野菜はどんどん腐っていくのおかしいよね?野菜を買った人は損しているはずなのに、まかり通っているのはなぜ?
・空気とか海とかが0円なのはなぜ?値段がついていないけど大切にすべきものが多い
・アンラーン(学んだことを忘れること)が大事、とても難しいことだけど
・「自分は他人よりよく知っている」を疑おう、他人から学べることは多い
・目隠しをしてゾウを触ってもらったら、みんな違う対象物だと勘違いするという逸話
→一部しか見えていないのに全体を知っているフリをしている人多いよね
・対話は「心の変容」OK 問いから問いを生む
・合成の誤謬:ものごとを為すときに、部分最適しているのに合成したらとんちんかんなことになる→今、「経済」で起こっていること
例)Messenger、Slack、LINEとか、様々なコミュニケーションツールはそれぞれとても便利だけど、全部使ったらむしろあわただしくて忙しくなるのはなぜ?経済をよくするために家族との大切な時間を犠牲にしている側面あったりしない?
・江戸時代から400倍効率よくなっているはずなのに、6時間以上働いているのはなぜ?
・利益を最大化すると農家を苦しめる→ソーシャルビジネスで誰も取り残さない
・建設会社は全部立て替えて利益を上げる→会社って世の中に足りないものを補うものでは?残すべき建物を会社のために犠牲にするのっておかしいよね?
・山口さん「多様で寛容な地域を作りたい」⇔国「国土の均一な発展」
・東京は子供・年寄り・自然が見えない。あることを忘れてひたすら働いていた。津屋崎では亡くなった人の話がしょっちゅう出てくるけど、東京は死にゆく人に気づかない。
・「実体」をつくるブルーカラーの人たちより、タイピングしてる人たちのほうが給料がいいのはなぜ?
★経済・お金には「愛」がない
・競争・所有・依存➡協力・共有・自立
・対話のあり方
 ・未来を語る  ⇔ ・過去を語る
 ・人を褒める  ⇔ ・人をけなす
 ・断定しない  ⇔ ・断定する
・子どもを産むのはおめでたいことなのに、なんで病気であるかのように病院で産むの?
・氏神様の祠で結婚式➡経済で言うとお金がかかっていないから価値は高くないけど、地元の人たちまで楽しんでいるからプライスレス
★愛からスタートするのに愛はいつしかシステム化され、悪意が混じるようになるが、そのことに誰も疑いもせず社会がまわっている
・経済が目的化すると人間が手段となる→家族・地域が犠牲になる
・人件費が利益ではなくコスト扱い→利益の最大化はコスト削減、つまりどう頑張っても人件費は下がり続ける→コストにいかに適切なコストを払うか?コストと利益のバランス大事
・日本は100年企業・200年企業が多い。長く続いているのはなぜ?日本にはとてもいい会社が多いのではないか?
 
・海辺でのサイレント・リフレクション
・津屋崎でのまちづくりの事例紹介
・「経済」にまつわる問いから一つ選んで対話→ワールドカフェ形式で色んな価値観に触れよう​

◎講義を受けてのリフレクション

​昨年11月に一度訪れた海のほとり玉乃井。
前回の感想は「いつも都会に住んでるから新鮮!非現実的!」だったけど、今回は「懐かしい」という気持ちが勝った。実家に帰ってきたかのような安心感。またここで対話ができることの喜び。いろんな感情が押し寄せてきました。

​山口さんの言葉「玉乃井の経済的価値は0円、なんならマイナス」に改めて驚く。一気に「経済」って何なんだろう。つくづく変なシステムで、人間には合っていないんじゃないか。自然だってこんなに素敵で人間の心の癒しとなっているのに、そのものに価値がつけられないのが経済だ。経済ってなんであるんだろう。もちろんとないと生きていけないけど、なんか経済のシステムがおかしい。

、、、という、少し苛立ちにも近い感情を抱く1日目。
経済を何となく否定的に捉えてしまう。けれども経済がないとまわらないのが現実。仕方なく利益を追求していかないといけないのかな〜とかBBQ中にメンバーと話してみる。

モヤモヤしたまま2日目に入って、経済に関する問い「愛のあるお金の使い方」について考え始めると、経済のことが徐々に憎めなくなってくる。
あくまでシステムの問題で、あってもいいじゃないかと。
人と人のつながりを意識した経済の形も実現できるのではないかと。前向きな意見が広がってくる。
一方、ネガティブな意見もある。「愛」といっても、「自分を犠牲にする愛」は素敵じゃないのでは?とか。
たしかにそうだ。でも色んな「愛」があっていいではないかとも思う。みんなそれぞれ価値観は違うけど、それぞれが「いい方向かもしれない考え」をもって動けば、自ずと経済は「よく」回っていくんじゃないかと思った。
とても性善説に近いかもしれない。まだ漠然としていて具体的に考えられてない、モヤモヤする、まだ考えないと...!と思わされた2日間でした。
正直まだ経済のことは考えきれてないし、今後もモヤモヤが晴れ渡るような名回答が私を待ち受けているわけでもないが、それでも頭抱えて脳にいい汗かきながら考え続けることを諦めたくないと思った。
「愛のある経済のあり方」を探す旅を今後も続けたい。


【復習】経済単元
4件

関連記事