ビジョン Let's MUN!

ビジョン

「中高生に向けて、模擬国連の普及と大使のレベルアップをサポートする」

模擬国連。一国の大使に成り切って国際問題について議論する活動です。その歴史は1920年代のハーバード大学で行われた世界初の会議まで遡ることができます。

それから実に100年。日本では大学生を中心に模擬国連は広がりを見せています。中高模擬国連も、参加者700人を超える規模の大会が毎年開催されたり、部活動での活動がテレビにも取り上げられるなど、ある程度模擬国連の知名度は高まってきました。

しかし、それでもまだまだ有名とは言えません。模擬国連をやっていると自己紹介すれば「模擬国連って何ですか?」と聞かれることはざらだし、ましてや日本の高校生の中で模擬国連について詳しく知っている人なんて数えるほど。特に、学校単位での模擬国連活動が行われている関東や関西を除いた地域では、模擬国連はほぼ無名に近い活動になっています。

付け加えると、模擬国連について知ったとしても「難しそう」「自分には向いてなさそう」というある種の偏見のせいで模擬国連を始めない人も多いです。それは模擬国連の教育的側面が過度にクローズアップされているからではないでしょうか。

模擬国連に関する情報を見ていると、情報処理能力やスピーチ力、交渉術、文書作成能力、国際問題への関心といった「社会に出た際に必要とされる能力」を養うための教育プログラムであるという印象を強く受けます。これでは模擬国連が普及しない理由も納得でしょう。教育的価値に主眼を置くあまり、模擬国連の魅力を伝え切れていないのです。

だからこそ、知って欲しい。模擬国連はただの教育プログラムではなく、奥深く面白い活動であることを。そして、成長するために模擬国連をするのではなく、模擬国連を通じて無意識のうちに成長してほしい。それが私たちLet's MUN!の理念です。


具体的な目標


前述の通り、団体の理念は「中高生に向けて、模擬国連のさらなる普及と大使のレベルアップをサポートする」です。これを達成するための2つの焦点と、将来的に行いたいと考えている活動内容について触れます。


地方への模擬国連普及

模擬国連活動を始める近道は学校の部活に入ること。経験豊富な先輩や同級生が手ほどきしてくれるはずです。

しかしながら、学校に「模擬国連部」があるのは関東や関西の一部の学校にとどまっており、多くの学校にはその枠組みがありません。模擬国連会議を主催するのは学校の模擬国連部であることも多いため、特に地方の学校だと模擬国連会議に参加することすらできず、模擬国連を諦めてしまう生徒もいるでしょう。

自分の出身地によって模擬国連ができるかどうかが変わってしまう。こんな残酷なことがあっていいのでしょうか。この問題を解決するため、Let's MUN!は地方に焦点を当てた活動を行います。具体的には、全国どこでも参加できるオンラインイベントの開催や、後述する「模擬国連キャラバン」の開催などです。

経験者のスキルアップ

現在、Let's MUN!をはじめ模擬国連関係団体は数多く存在していますが、その中でもLet's MUN!しかやっていないと胸を張って言えるのが経験者へのアフターケアです。

模擬国連においてありがちなのが「ただ会議に参加するだけ」で終わること。成長するために必要なのは会議を振り返り自分に何が足りなかったかを分析することであるはずなのに、会議に参加して満足してしまう大使が多いのです。これは成長の機会を失っており、とてももったいない。

そこでLet's MUN!は、ただ模擬国連会議を開催するだけではなく、会議参加後にも大使たちが成長するのを手助けするための活動を多く行います。具体的には、希望者への1対1でのフィードバックや経験者向けの個別相談会など、「大使が成長する」ことにフォーカスした活動を行います。

模擬国連キャラバン

先に述べたように、地方では模擬国連会議が開催されないなど、ある種のディスアドバンテージが存在します。それを打破するための活動が模擬国連キャラバンです。長期休みを利用し、スタッフが全国各地で模擬国連会議を開催します。普段は模擬国連会議が開かれない地域の中高生にも模擬国連参加の機会を提供するイベントです。2020年はコロナ禍もあり開催は未定ですが、将来的には毎年恒例のイベントにしようと考えています。

大使トークセッション

全国大会で賞を獲った大使をはじめとした様々な経験者を呼び、模擬国連の経験や面白さを共有するトークセッションです。模擬国連の魅力を未経験者に知ってもらい、模擬国連をスタートする後押しとなるイベントにしたいと考えています。