なぜ「めぐこ」に入ったのか

私を含めた日本の一般的な家庭で育った人にとって、義務教育は文字通り当たり前に享受できるものであるし、むしろその教育を受けていないほうがまずいと感じると思う。ごく普通のことだから文字の読み書きができるのも簡単な計算をこなせるのも、今私たちが生きている社会の基本的なことは知っているのもその当たり前の陰に隠れてしまってそれがどれほど自分の糧になっているか、考えを巡らすには想像しなければならない。
翻って貧しい地域では、そういった教育が受けられなかったり、途中で断念せざるを得なかったりする問題が深刻なのだと思う。様々な要因はあるが、その中でも教育にお金を使えない家庭の事情はそう珍しくない原因だろう。
所得の乏しい家では十分な教育まで手が回らず、そうして育った子ども達が収入を満足に得られる職に就くことは難しく、親世代と変わらない生活を繰り返していく。そんな貧困の連鎖を断ち切る力が教育には秘められていると考える。教育を受けられれば職業選択の幅は大きく広がり、次の世代の教育にもより力を入れていける好循環を作り出すことができると考えた。
恵まれない子どもたちに対し、お金を集めて物資ではなく奨学金という形で支援をする「めぐこ」の活動は私にとって非常に理想的だったため、入部したいと強く思った。