短編小説・長編小説

毎年、小説専攻内で行われているイニシエーションという15000文字のオリジナル小説を書き、講師の方が選考してよかった上位作品が進級制作展に展示されるというものがあります。
一年の『君の足跡が消える前に』に続いて今年も『青色の夏』が選ばれました。(去年の作品も添付ファイル内に載せてあるので、時間があるときに見てもらえればと思います)

簡単なあらすじとして、将来の夢が見つからない主人公が電車に住み着いている地縛霊の女の子・サキと出会い、自分の夢を見つけていくというものになります。

作品を思いついたきっかけは、ロングシートに座った女の子の情景が頭の中で浮かんだからです。
去年の作品『君の足跡が消える前に』は、高校生時の通学時に「水たまりを踏んだ時に知らない誰かが出てきたらどうなるだろう」という感情がきっかけでしたが、この作品は頭の中で一瞬だけ思い浮かんだ情景を広げて形にしたという感じです。

舞台は北九州市小倉南区の石原町駅で、路線でいうと日田彦山線になり、電車も二両のものです。(地元から程近いということもあり、何度も通いましたが、うまく形に出来ていないのが反省点ではあります)
個人的にはサキ視点になった場面と描写が気に入っています。

『青色の夏』を長編にしたものが『青い夏と青い海』になります。(長編の方は全国審査に挙げられるのですが、残念ながら選ばれませんでした)

設定は変わらず、サキが幽霊になった理由、家族関係を深掘りした感じになります。去年より心理描写や情景が分かりやすくなったと講師の方は仰ってくれたのですが、相変わらずエピソードの深掘りが苦手なもので、二万字弱で終わってしまったことがすごく勿体なかったなと思います。

次回作は最後の年ということもあり、個人的に何があっても完成させたいと思っているので、この反省点を活かして、悔いがないような作品を作りたいと思います。

  • 青色の夏.pdf
  • 君の足跡が消える前に.pdf
  • 青い夏と青い海.pdf