小金丸 愛友
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ビジョン

心に寄り添ってあげられるような作品を書く

過去の自分をしてきたことを思い出してみても、興味を持った物事は少ないように思います。自己紹介では定番の「好きな食べ物は何ですか」という質問、私はあの質問を聞くたびによく分からない感情になります。他にも好きな教科、好きな歌手、好きな曲、色々ありますがやっぱりよく分からないのです。自己肯定感が低いせいか、「好きになってはいけない」という気持ちが心のどこかに存在しているように思います。

私は文学少女でも何でもありません。正直に言うと、読書は好きではありませんでした。でも、好きなアーティストが本を出したから読んでみよう、ただそれだけがきっかけでした。その人が紡ぐ言葉が、物語が素敵で、当時追いかけていた夢を無理だと言われ諦めた時にたまたま出逢って、文章を書くのが得意だからという理由で小説家を目指しました。もし当時追いかけていた夢を応援すると言われていたら、私はこの学校には来ていなかっただろうなと割と心の底から感じています。

私は小さい頃から医療が好きです。小学生の頃、『総合診療医ドクターG』という医療系番組が放送されていました。現代若手医師の研修医が、アシスタント医師の書記や番組内で再現されるドラマをもとに病名を導き出していくというもので、当然医師が議論しているので、医療の知識のない人からすると聞いたこともない病名が沢山出てきます。それでもあとから解説をしてくるので、私はその分かった感覚が面白くてずっと見ていました。(後にも先にも、こんなに熱中する番組はないように思います)医療系が得意、ということで、小学生の頃の将来の夢は「看護師になること」でした。
話は少し飛んで中学生の時、カウンセリングを受けます。何か問題を起こした、というわけではなく、幼稚園生の頃から挨拶が出来ないほどの人見知りだったので「一度カウンセリングを受けてみたらどうですか」と当時の担任にアドバイスされたのがきっかけです。
当時の私は「カウンセリングは相談者がカウンセリングの先生に悩みを打ち明けないといけない」と思っていてできるわけない、と思っていたのですが、話すのが苦手ということを考慮してくださり、交換ノートを交わしました。その先生が私にくれた言葉や向き合ってくれる姿勢が本当に素敵で、私もその人のようになりたいと臨床心理士を目指していました。そう、それが先程書いた「当時追いかけていた夢」になります。

ここまで読むと、医療系や心理系の大学に行けばよかったんじゃないの?と思われるかもしれません。私自身もそう思います。でも、この「小説家」という文字で何かを伝えることを勉強していても損はしていないんじゃないかと思うんです。「小説」というもので、「言葉」「文字」というもので私の感性や価値観が伝わればそれでいいと思うんです。

先程も書いたように、私は小さい頃から話すことが苦手です。でも文章で何かを伝えることに関しては絶対的な自信がありました。小さい頃から医療が好きなのも、きっと周りから変わった子と思われていたと思います。看護師の夢も、臨床心理士の夢も「学力がないから」という理由で諦め、文章を書くのが得意だったというそれだけの理由で小説家になろうとこの学校に入学しました。「小説専攻の人はいい意味で変人が多い」と誰かが言っていましたが、本当にその通りだと思います。

私がここに書いていることに共通しているのは「心に寄り添ってくれている」ということです。言葉でも、文字でも、誰かに心に寄り添ってくれたから夢を持つことが出来たと思います。ベタな表現ですが、今度は私が誰かの心に寄り添えるようなものを与える番だと思っています。それを「小説」というもので表現することが私の夢であり、目標でもあります。


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