2017年12月某日。
DJが奏でるEDMの曲律。
白いテントから出店の店主が発する「まいどあり」の声。
アイドルユニットのパフォーマンスとそれを応援する観客の声援。
1つのボールを巡り、ピッチの上でぶつかり合う肉塊の弾ける音。
これら全ての音が、相入れない全く異なる景色が、確かにあの日、筑波学院大学のグラウンド上で広がっていた。
僕たちはサッカーで”祭り”を作り出した。
出店、パフォーマンスステージ、DJブース、実況、超巨大モニターへのハイライト動画投影…
サッカーと祭りを掛け合わせたまだ見ぬ世界”サッカーフェスティバル”を作り出したのだ。
今までのサッカーの大会の常識を覆す。
大会に関わる全ての人に、今までのサッカーの大会では想像できない驚きと感動を届ける。
その一心だった。
「サッカーの大会でこんな体験ができるとは思わなかった。」
「今までの大会で一番楽しかった。」
参加者のそんな声を生で聞いた時、「まだ見ぬ世界を作り出す」という最上級の味を僕は噛み締めてしまった。
23年というまだ短い人生ではあるが、間違いなく我が人生一の思い出と誇れるのは、2017年12月9日、第14回チャリティフットサル大会のあの日だ。
僕はWorldFut TSUKUBA(以下WFT)に出会い、企画屋として生きていく心地良さを知った。
団体に途中加入した大学3年の春までの自分には知らない世界だ。
イベント参加者、協力者、カンボジアの子供たち、そして自分達WFTメンバー。
WFTは、関わる全ての人の世界を変える可能性を持っている。
僕はこれからもWFTに気付かされた「企画」という道で自分を極めていき、まだ見ぬ世界を作り続ける。
きっとWFTも、可能性を超え、まだ見ぬ世界を作り続ける。
つくばを去るまであと半年ちょっと、わずかな力しか与えられないかもしれない。
それでも、修士2年になってなお、引退することなく団体に居座り続けている自分にとって、まだ見ぬ世界を作り続けるこの団体を助け、見守り続けたい。
そう思わせてくれる不思議な魅力が、WFTにはあるのだ。