Be original.
人は自分と同じ“性質”を持った人と共にいることで安堵を感じます。「出る杭を打つ」日本人の社会は特にその特徴が強く出ていると思います。諺に則って考えると、自分は見本にされる長さの杭ではなく、伸び過ぎて打たれた杭か短すぎて目に留まらなかった杭かのどちらかでした。ハッキリ言います。自分は日本の文化や風俗は好きですが、そういった保守的な人格を持ち合わせた日本人が大嫌いです。どうせ人間なんて今生きているだけでも約70億人いるんですし似た人がいるのは当たり前だと思います。なのに好き好んで人と同じになることで快感を覚えるのは、自分には不思議に思えてなりません。自分は、「俺一人くらいこんなことする奴がいても別にいいでしょ」というスタンスで、他人が考えなさそうなことを考え、曲がりなりにも日々を生きています。
Live in a wonderful reality full of paradox.
わかりやすい例を出します。さっきの続きのような話ですが、人と人が魅かれ合ったり結婚したりするときに、「相手が自分と正反対の性格だったから好きになった」といったような話はよく聞かれるのではないでしょうか。このストーリーの裏には、「普通なら人は自分と似た人と親しみ、魅かれ合うものだ」という“常識”が隠れています。“常識”といえば自分の成功経験を伝授したい著名な経営者や研究者が口を揃えて疑えと叩くものですが、多くの場合は「今の時代は歴史ある常識が通用しなくなるほど変化に満ち溢れた時代だから気をつけなさい」といった意の文脈で用いられるものでしょう。自分は“常識”とは何かよくわかりませんが、それは疑うのではなく壊すものだと思います。これまでの自分の経験から、自分はこの世界が逆説で満たされていると思うようになったからです。逆説は先ほどのカップルの例のように、「つまらない」とか「辛い」とか言って逃れられる哀れな現実に、モノトーンの焼け野原に咲く華麗な花のような美しさを与えて、“常識”を破壊してくれます。自分はそういった美しさを追求し、あわよくばそれを広げて生きていきたいと思いながら、曲がりなりにも日々を生きています。
角口 凜さんのマインドに共感