突然だが、文化財保護にはお金がかかる。
文化財を守りたいという強い思いも重要であるが、お金がなくては守ることができないというのも現実だ。
そして、文化財保護の財源となっているほとんどが税金である。
年々増え続けている文化財はこれからも増え続ける。だからと言って、税金を水のように使用するわけにはいかない。そのため、文化財の選別の話も上がりつつある今日この頃だ。
私は、より多くの文化財を守り遺していきたいと考えている。
そのため、どのようにより多くの文化財を遺していくか試行錯誤していきたいと思っているのだ。
地方のお金を稼ぐためには、地元住民が中心となったまちづくりが重要となってくるだろう。そこで活用したいのが、アートである。近年、ビジネスでも取り上げられているアートはこれからのまちづくりをはじめ、多くの問題解決のための新たな解を与えてくれるのではないかと考えている。
では、アートである必要はどこにあるのか。
なぜ、見る人によって心打たれたり感銘を受けるのか。
人間の営みは論理的思考ではなく、本能的思考が積み上げられたものであると考えることもできるだろう。人間の心には、言語化しきれないものが必ず存在していて、それを表現することができるのが、他でもないアートなのだ。そのため、人の心とリンクしやすいということも一つの要因としてあるのかもしれない。
しかし、アートを活用するというのは一つのやり方に過ぎない。アートによるまちづくりによって引き起こされる問題についても無視するつもりは全くない。あくまでも、文化財保護のための地域活性化なのである。