最近新型コロナウイルスの感染者数は毎日増加しています。12月7日、東京は過去最多である822人の新型コロナウイルスの感染者を確認しました。この新型コロナウイルスは在日外国人の方々の生活にどのように影響しているのでしょうか?
今の在日外国人の収入の現状
毎日新聞が静岡県でブラジル人とフィリピン人に調査を行った結果、在日外国人の5割が仕事先での収入が減ってしまい、2割超が失業中になってしまっているということが明らかになりました。多くの在日外国人は、アルバイトによって収入を得ることを前提として日本に来ています。しかし、今多くのアルバイト先で客数が激減している中、アルバイトの収入が得られない人が日々増加してしまっているのです。
このことが影響で、大多数の在日外国人の学生たちが授業料が払えないだけでなく、生活費さえ払えないという事態が起きています。いまは文部科学省などが最大20万円の授業料の支援を行っていますが、在日外国人がこの給付金をもらうには「学業成績が優秀」という条件が足されてしまっている上にこの給付金を受けた留学生の数は明らかにされていません。このことからわかるように在日外国人の学生の学ぶ権利は全員に守られている、とは決して言いきれません。もし20万円の給付金をもらうことができても、大学の学費だけでも大体100万円くらいであり、アルバイトの収入が大幅に減ってしまった今、在日外国人が暮らしていくには正直この額では十分ではありません。
収入以外の影響について
さらに学生たちにとって、アルバイトは収入源だっただけでなく、実践的な日本語を勉強する貴重な場でもあります。私も海外に約6年間住んでいたことがありますが、日本で学んでいた英語と現地でしゃべる英語は全く違い、現地でしゃべられている英語の速さ、スラングを初めて聞いた時の衝撃を今でも覚えています。さらに日本で英語を勉強していた時は全く英語力が上達しなかったのですが、現地で生きた英語に積極的に触れるように心がけることによって英語力が急速に上達しました。このように私が経験したように、アルバイトは在日外国人の学生たちにって、生きた日本語に触れ、日本語を上達させるための貴重な機会でありますが、この機会は新型コロナウイルスによって脅かされてしまっています。
今後
在日外国人の多くは自分の生まれ育った国を離れ、家族など身近な存在が近くにいないことが現状です。さらに、そのほかにもお金の問題で不安を抱えている人たちは大勢います。彼らが安心して日本で暮らせるようになるためにも、これからは在日外国人の現状にももっと目を向け、教育面だけでなく、精神面でも支援していく必要があると強く思います。