「家族」って何だろう? ―家族観―

お久しぶりです。学生団体MWANGAメンバーの杉田篤奈です!
いきなりですが、愛する二人が「家族」になるには何をすると考えますか?多くの人は、「結婚」をすると考えるのではないでしょうか。そこで、今回は私が所属しているフランス語学科で学んだフランスの「家族観」についてご紹介したいと思います!

「自由・平等・友愛」を標語に掲げているフランスでは、家族の制度においてもそれが反映されています。皆さんはPACSというものを聞いたことはありますか?PACSとは、「市民連帯契約」と訳され、元は「両性」の合意でなされる結婚ができない「同性」カップルに相続権などの婚姻関係に準じた権利を保証するために1999年に生まれた制度でした。その後、同性カップルのみのために特別な制度を作るのはフランスの標語である「平等」に反しているとされ、「共同生活を送るため、同性もしくは異性の成人二人の間で結ぶ契約」とされました。そのため、同性カップルだけでなく、異性カップルもPACSを利用するようになり、2000年代にPACSを結ぶ異性カップルが急増していきました。

今ではフランスは、「家族形成」において結婚、PACS、事実婚という選択肢がある国となっています。例えば、6年間同棲していたカップルがPACSを結び、その後皆にお祝いしてもらう機会として結婚した例、20年間同棲した後に同じく皆にお祝いしてもらいたいという気持ちから4人の子どもと結婚式を行った例など、「家族」の形が本当に多様であることが分かると思います。「結婚」がお祝いの機会としてのみ捉えられているのは面白いですよね😳

このように、フランスでは結婚を結ぶことのみが「家族」を築くことではないのです!実は、フランスでは婚外子(事実婚やPACSを結んだカップルなどから生まれた、結婚制度の外で生まれた子ども)の割合は2006年から半数を超すようになりました。
一方日本では結婚期間が妊娠期間より短い出生(=多くが「でき婚」)が増加傾向にあるように、「婚外子」に良くないイメージを持っている方が多いと思います。冒頭でもお話ししたように、日本は「結婚」と「家族形成」が非常に強く結びついている国であると言えます。


ここまでフランスの「家族観」についてご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか?日本との違いを感じていただけましたか?面白いと感じてくださったら嬉しいです!


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さて、PACSをご紹介する際にさらっと書きましたが、フランスでは1999年に同性カップルの権利を保障する法律ができました。その後、2013年に同性婚が認められています。それって、すごいことだと思いませんか?今の日本の状況を考えると、その差は歴然としています。ですが、フランスも円滑にこれらの法律を作ることができたわけではありませんでした。次回はPACSや同性婚の歴史、またフランスの同性カップルについてご紹介したいと思います!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました🙇‍♀️




山本 一樹
2022.01.31

同性に対して思うことはたくさんありますよね!!

日本ではまだ、認められてないことが多くあるので、できるだけ多くの人に知ってもらいたいですよね!