あそびばの始まり

私たちは、20代前後の今だからこそ生み出すことができるもの、というか空気感があると思う。もちろんそれは絵画作品や彫刻作品だけの話ではない。その空気感が持つ勢い、熱量、荒々しさ?とかまだ洗練されきっていないエネルギーの感じがとても好きで、そんな作品と作者にたくさん出会いたいもっと知りたいもっと同世代の人から刺激を受けたいという気持ちが始まりだった。 

そうして始めたのが「あそびば展」

「全力で遊びたい」「展示するだけで終わらせない」を謳い文句に第1回は私を含め空、春の3人の運営で開催した。

そもそも不特定多数有志のグループ展に考えが至ったのにはこんな理由がある。

・あくまで作品を中心にして集まりたい。

・より不特定の大学から人が集まる場所にしたい。

・基本的に知らない人同士だから内輪だけのノリにならない。(したくない)

・展示したいけどコスト的にも企画的にも最初の一歩が踏み出せないという人がいる。

・自分が芸術に関するサポートだとか展示について勉強してるからそれを生かせたら良い。

 

どれも等しく大切なのだけれど、この中でも私がグループ展をやるという行動に移すための最後の一押しになったのが4つ目の「展示したいけどコスト的にも企画的にも最初の一歩が踏み出せないという人がいる」ということだった。こういう学生は割といる。

私は地方の田舎出身で関東に出てきてからは作品を観るにしても出すにしてもある程度整っている環境が楽しくてたまらなかった。環境が整っているのであれば、それに比例して自分が何か起こした企画を見にきてくれる人もいるわけだから、やりたいという気持ちがあるのに動けないのはもったいないと感じるようになった。そんな人の背中を一押しできる場を作りたいと思った。 

「あそびば」という名前は、自由で全ての関わった人の中に何か新しいものを得られる場にしたいという思いからつけた。運営で最初に声をかけた空ちゃんと一緒にファミレスで考えた。

私や空ちゃんが、沢山の人と話してみたいということもあって展示するだけではなく交流や新しい出会い、来場者も出展者も何らかの形で関わった人が何か得られる場にしたかった。それは物理的なものだけではなくて思い出とか感動とか新しい友人とか精神的なものも含めて。

そして展示においては、気軽に出展できる、気軽に見に来て気軽にお喋りできる場としての自由さが欲しかった。実験的に作ってみた作品をどこかで展示したいとか、作品を作るための一つの目標として展示をしたいとか、それこそ色んな人の作品を見て話してみたいとか、純粋に違う大学の人や社会人と話してみたいとか、作品の表現もそうだし場としても伸び伸びできる展示にしたい。

そんな思いと、色んな創造的なやってみたいことが集まって、集まった人が相互で影響しあえる場にどんな名前がいいだろうと考えて思いついたのが「あそびば」だった。

今は運営メンバーも増えてやってることが本当に展示だけでは無く、コラムもやってるしライブ配信も気まぐれにやっている。展示の規模も大きくしたいし、運営で参加してくれている人も展示に限らずやってみたいことを遊ぶようにやってみれる場を作りたい。うまくできるできない関係なく、「展示だけして終わらせない」「あそぶ」というのを大事に色々とやりたいというのが今後の小さな野望。