僕たちは贅沢。

部活or勉強だけの選択肢に囚われていた自分は学校外の世界に踏み出してから人生が変わった。自分が学校外で活動を始めなければ出会うことのなかった人は何百人どころではないし、本当に多くの刺激を受けてきた。

だから、深く考えることなく偏差値の高い大学を目指し、受験というものばかりに囚われてしまっている高校生にはぜひ学校外の世界へ一歩踏み出して欲しい。

なんてことをずっと思ってた。

でも。そんなことは贅沢すぎる提案だった。

他の中高生の生活がどうであるかは知らないが、少なくとも自分は恵まれた家庭で育ち、教育も受けられ当たり前のように受験して当たり前のように学校にいっていた。もし仮に学校外の活動を始めるきっかけがなくても、このBE Frontierという団体を設立してなくても、僕の人生は何も不自由なことはなかっただろう。世間で言えば一流の学校に通い、大学はそのままエスカレーターで入れる。大手企業にだって他の人よりも苦労せずに入れる環境にいた。

だから学校外へ一歩踏み出すという選択肢があるのは贅沢すぎる。そして少なくとも僕の周りにいる高校生にもいえる。

児童養護施設出身の人たちの大学進学率は14%。大学にいけることを疑いもせず、あたりまえに贅沢な学校生活を送っている僕たちにはきっとわからない感覚だ。知りもしないかも知れない。

しかし皮肉なことに、僕がその事実を知れたのは自分が課外活動をやっているからだ。

なぜ皮肉なのか。それは、課外活動なんてしなくても十分幸せな生活を送っていた僕が、課外活動を始めたことでさらに恵まれ、自分で団体なんか作っちゃったりして、仲間にもいっぱい囲まれて、優秀な人たちと普通に会話して、そんな贅沢の中で見つけた事実だったからだ。

自分の幸せだけでなく、社会のために何ができるかなーなんて考えたりして、そうやってみえてくる社会の変えなきゃいけない部分。自分とは全然違う環境で過ごす人たち。別に児童養護施設だけじゃない、世界には信じられないくらい多くの困っている人たちがいる。

だからこれは義務だ。

「どの大学に行こうかなー」「留学したほうがいいのかな」「将来なにしよう」 選べる選択肢があって悩めているだけで贅沢なんだ。でもそんな贅沢な選択を繰り返していく中で自分が贅沢であったことに気づく。社会問題を知る。知らなきゃいけない。そして社会に挑まなくてはならない。還元していくべきなんだ。

社会を変えるのはそんな僕たちの使命なんだ。