1,000円の物を1,200円で買う

タイトルの1,000円の物を1,200円で買うなんて馬鹿げてると思いますよね。
タイトルの1,000円という数字ワードはあまり意味はないのですが・・・
本日は私の仕事について少しお話いたします。

私の勤めるグリーンクロスという会社は北海道と北陸を除いた各地域に支社や営業所があります。私は東北ブロックで勤務されている社員の皆様を管理・監督するお仕事を与えて頂き日々努力を重ねております。

そして営業職としても自身で営業活動を行いながら営業社員の方がより効率的により積極的に営業活動ができるようお手伝いをする事がメインの仕事です。

格好よく言えばプレイングマネージャーですね。私自身はカッコいいなんて全然思っておりませんが・・・

ただ、やり甲斐はもの凄くあります。達成感もとても高い仕事です。私自身このような仕事を与えていただいたことに心から感謝しております。


今日は営業の皆さんに最近よく伝えている事を書いてみたいと思います。

「ベネフィット」という言葉をご存じですか?

ビジネスシーンにおいて「ベネフィット」という単語は良く使われます。しかしながらこのワードをカッコいいからという理由でなんとなく使用していてはカッコ悪いですよね。

ベネフィットの意味】

利益、恩恵、時間の短縮や作業の軽減。

その商品を使用することで得られる利便性や満足感。

慈善のための催し。

大まかには「人を幸せにする活動、人が満足すること、人が得すること」
ビジネスシーンにおいては商品やサービスをお客様が利用することでどのような満足感を与える事ができるか、最終的にどんな変化を与えられるかを表すワードとして使用しています。

類似語はメリットですがいまいち違いが分からないといった方もいらっしゃると思います。

「メリット」意味⇒功績、手柄、ある物事を行って生じる利益及び得るもの。

ビジネスシーンにおいては「商品またはサービスの売りまたは特徴」をあらわすワードとして使用しております。

なんだか同じような意味に聞こえるのは私だけでしょうか。いまだに言葉の意味を使い分けるのに苦労しているアラフォーです。

ビジネス用語って種類も多く普段あまり使わないからなかなか覚えられませんよね。
誰がどんな時にビジネス用語を作り流行らせているのか気になります・・・

話を戻して、、、
例えば、最新型のiPhoneで「メリット」と「ベネフィット」が何なのかをあげてみます。

(メリット)

①カメラ機能の充実

②使いやすいソフトウェア(iOS)

③強力なセキュリティー

④商品価値が高い(売る時の価格が高い)

(ベネフィット)

①SNS上の「いいね」が増える

②お洒落でカッコ良く最先端の物を保有でき自慢となる

③もしもの紛失時にも安心

④使用しなくなれば換金できる(アンドロイドより高価)


まだまだ沢山あると思いますが端的に4つ程紹介しました。こうして文字に書き起こしてみると違いがなんとなくわかりますね。


営業活動は10人10色ですが根本的な部分については同じだと思っております。
業種によって提供する商品は変わり有形の商品なのか無形の商品なのかで提供する商品やサービスも異なってきます。その商品やサービスを営業の方がどれだけ理解しメリットではなくベネフィットをお客様へ伝えることができるかで個人業績は大きく変わると私は思っております。なによりも営業の方そのものが「ベネフィット」になれば仕事そのものが大きく変わっていくと思います。

ただしながらこの話を全て無しとしてしまうセンスの塊のような営業の方も中にはいらっしゃいますけど・・・

このベネフィットについてここ最近は営業の方へ伝える場面が増えてきました。

なぜなのか、商売をしていく上で独占的な商品がある場合、市場にライバルが極端に少ない場合ベネフィットをお客様へ強く伝えなくても物やサービスは売れます。
しかし現在の世の中はこのような商品やサービスはなかなかありません。良い商品であればあるほど特許や意匠をライバル会社がなんとか掻い潜り類似の商品がどんどん出てきます。また同じ商品やサービスを取り扱う商社も数えきれない程存在します。

分かり易くテレビで例えてみます。
ずいぶん昔は町の電気屋さんでテレビを買うのが主流であったものが、一昔前には家電量販店が街のいたる所に進出してきました。
合わせてテレビショッピングの普及です。テレビを観ながらテレビを買うなんてと当時は驚いておりました。
そして今はネット通販が主流です。価格の比較は簡単になりましたね。家電量販店で商品を手に取ってみて購入はインターネットなんてのも主流になってきました。

ライバルは数えきれない程いるということです。
この中で営業の方は一生懸命営業活動を行い注文をお客様から頂いているのです。

ここで注目していただきたいのがお客様が望んでいるのは何なのか・・・

テレビのスペックはどのメーカーも似たり寄ったりでほとんど差はありません。
価格も大きな差はありません。
しかしネット通販と比較すると価格では負けてしまいます。

ネット通販は人件費と在庫を置くスペースを限定できるため経費を極端に抑えられます。営業の方が「他所より安くしますよ」と言ったところで経費がかかっているため価格は当然高くなります。よって説得力はありません。

ここで重要なのがネット通販に勝る「ベネフィット」の描写なのです。

テレビを買った人はアフターフォローについても気になります。スペックのアドバイスや付属品の照会、困ったときに頼れるかも気にしているはずです。
(少なからず私は買い物をするときにそうおもっております)

昨今、困ったときにメーカーへ電話しても自動音声での案内ばかりで、自分が知りたいテーマがアナウンスの中になく番号入力ができないとか、直接人と話して相談したいのにどうしたらオペレーターとつながるかがわからない、なんとか番号入力しオペレーターにつながったと思った途端「本日の営業は終了しました・・・」マジか!?
こんなやりとりをした経験はありませんか?
こんなケースでイライラしてしまう事が増えてきました。少なからず私はそのようなケースに頻繁に出くわしております。

お客様が全員お金持ちで付属品は全て買う、多少困ったり多少の不具合があれば即買い替えるというのであれば営業という職種は不要だと思います。
そんなお客様は滅多にいないと思います。というかいないと思います。

ここで営業の方がテレビについて「ベネフィット」をいかに伝える事ができるかで何処で購入するか誰から購入するかが分岐すると私は思います。ここでの「ベネフィット」は営業の方そのものなのだという事を最初にお伝えしておきます。

(良い営業の方から商品を購入するべネフィット)

〇スペックや付属品を調べる作業の軽減、相談にかかる時間の短縮

〇困った時はこの人ならいつでも頼れるという安心感

〇お得情報や最新情報を適時教えてくれるという恩恵

この記事を見ていただいている方がお客様だったとして考えてみてください。

頼り甲斐のある担当者であった場合テレビの本体価格がネット販売価格と10,000円未満、数千円の違いであれば、故障時やその後の事を考えたり付属品のアドバイスをもらうことで「親切で丁寧に教えてくれるから、この人から買うか」となりませんか。

一度でもその担当者からテレビを購入した場合、その後その担当者がいい加減な対応をしない限りは購入の相談を毎回するのではないでしょうか。違う家電の相談もするはずです。なぜなら頼れる営業担当者というベネフィットが鮮明になっているからなのです。


この記事でお伝えしたかった事は3つ

1.商品やサービスのメリット・デメリットだけでなく営業担当者という部分に焦点を
     当ててショッピングをすることで商品以外の利点が見えてくるということ

2.商品やサービスの購入方法は必ずしもインターネットが良いとは言えず人から
     購入する事は今日現在では目で見えない価値があるということ

3.上記2つの事を営業をする方達が理解し意識し実践してほしいということ


タイトルの1,000円の物を1,200円で買う(売る)という意味がなんとなくご理解いただければ有難く思います。200円の差は営業の方の付加価値だと私は思っております。
この付加価値は実際に購入をされる方が決める事であるという事は言わずともお分かりになられると思っております。

決して難しい事ではありませんが惰性で買い物や仕事をしていれば気付かないこともあると思い書かせていただきました。
私の働く会社ではこれらのことを日々学ぶことができ物を売る事の本質を日々勉強する事ができる良い会社です。
仕事は人生の多くの時間を費やす場所です。その仕事が自分自身の人生のプラスになるなんて素敵だなと私は思います。

この記事が皆さんの生活や仕事のヒントになれば幸いです。









中埜 世里香
2020.09.25

顧客満足度と信頼の高い営業活動をされているのだと、改めて感じました✨
値段の前に、「あなたから買いたい。任せるね」と言われることは本当に素晴らしいことだと思います!

山本 充(グリーンクロス)
2020.09.26

コメントありがとうございます。
顧客満足というワードは営業会社にとってはとても重要だと思っております。
また顧客満足については永遠に満たされないものでもあるとも認識しておりますので
常に努力を行い自分を磨いていくことが大切だと思っております。

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